1991 Fiscal Year Annual Research Report
アミロイド沈着に起因する神経難病の分子遺伝学的解析
Project/Area Number |
01480157
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Research Institution | Institute of Medical Science, The University of Tokyo |
Principal Investigator |
榊 佳之 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10112327)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北條 浩彦 東京大学, 医科学研究所, 助手 (60238722)
服部 正平 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (70175537)
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Keywords | アルツハイマ-病 / 神経 / 遺伝病 / 家族性アミロイド-シス / トランスサイレチン / βアミロイド / 老化 |
Research Abstract |
本研究においてはアミロイド沈着を起因とする神経疾患としてアルツハイマ-病、及び家族性アミロイド-シスをとり挙げ、そのアミロイド形成のメカニズムを分子レベルで解析した。以下に主要な成果を列記する。 1.βアミロイド前駆体(APP)からβアミロイドが形成される過程はアルツハイマ-病発症の主要メカニズムのひとつであることが明らかとなった。即ち、APP遺伝子の717ValがIleに変異したためにアルツハイマ-病の発症する家系を発見した。717位はβアミロイド領域のすぐ近傍にあり、βアミロイド形成のプロセッシングの過程にこの変異が影響を与えていると考えられる。 2.APP遺伝子に変異のない家族性アルツハイマ-病家系では21番染色体上の別の遺伝子(未知)が関与していることが示唆されている。この遺伝子の同定を目指して21番染色体のこの領域の物理地図の作成、及びYACなどにクロ-ン化されたDNAの分離を行った。 3.βアミロイド沈着のモデル動物の作成を目指し、APP遺伝子を導入したトランスジェニックマウスを作成した。C末端の100アミノ酸を持つトランス遺伝子を導入したケ-スが有効なことが示唆された。 4.家族性アミロイド-シスの病因たん白はトランスサイレチン(TTR)の変異体で、最も主要なものは30位のValのMetへの変異である。従ってアミロイド形成の主因は野生型と変異体の物性の差の中にあると思われる。この目的のため変異体TTRを大量に生産する大腸菌のシステムを完成した。このシステムを用いMetー30TTRを大量に純化し、結晶化することに成功した。現在これを用いてX線解析が進行中である。
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[Publications] Furuya,H.: "Production of recombinant human transthyretin with biological activities" Biochemistry. 30. 2415-2421 (1991)
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[Publications] Yamada,T.: "Expression of Alzheimer Amyloid betaーprotein precursor gene in neuronal cells" Gerontology. 37. 24-30 (1991)
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[Publications] Almeida,M.R.: "Prenatal diagnosis of familial amyloidotic polymeuropathy" Human Genetics. 85. 623-626 (1990)
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[Publications] Yoshikai,S.: "Genomic organization of the human amyloid beta proteinーcoding gene" Gene. 87. 256-263 (1990)
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[Publications] Sakaki,Y: "Genetic analysis of familial amyloidotic polyneuropathy" Clinica Chimica Acta. 185. 291-298 (1989)
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[Publications] Sakaki,Y: "Human transthyretin (prealbumin) gene and molecular genetics of amyloidotic polyneuropathy" Mol.Biol.Med.6. 161-168 (1989)