1991 Fiscal Year Annual Research Report
MRSによる筋エネルギ-代謝のagingに及ぼす運動の影響について
Project/Area Number |
01480269
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Research Institution | Institute of Clinical Medicine, University of Tsukuba |
Principal Investigator |
松本 邦彦 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (30117907)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿武 泉 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (50138707)
勝田 茂 筑波大学, 体育科学系, 教授 (70038446)
三森 文行 国立環境研究所, 環境健康部, 主任研究員 (90125229)
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Keywords | NMR / muscle metabolism / endurance training / aging |
Research Abstract |
今年度は3年間のまとめとして、最終実験およびまとめを行なった。ラットに対する持久的トレ-ニングは、24ヵ月齢まで継続され、 ^<31>P NMRの測定は15、18、21、24ヵ月齢時に実施された。また、24ヵ月齢時の ^<31>P NMRの測定終了後、トレ-ニング群およびコントロ-ル群の全ラットについて、組織化学的および生化学的検討を行なった。 その結果、トレ-ニング開始3ヵ月時より認められた運動中および回復中の筋エネルギ-代謝能の向上は、15ヵ月齢時以降においても認められた。一方、コントロ-ル群では、加齢による筋エネルギ-代謝能の低下が顕著であり、24ヵ月齢時には明らかに12ヵ月齢時に比べ低下していた。これは、持久的トレ-ニングにより筋細胞内のミトコンドリア能が増加したことにより、運動中に細胞内に蓄積するアデノシン2リン酸(ADP)の濃度が低く抑えられていることを示唆するものである。したがって、長期にわたる持久的トレ-ニングは、加齢による筋エネルギ-代謝能の低下を抑制し、24ヵ月齢時(ヒトでいう高齢者)においても、中年時に近い能力を保持できることが明かとなった。
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