1989 Fiscal Year Annual Research Report
腫瘍血管床の特異性が動態及び代謝に及ぼす影響に関する検討
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01480271
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| Research Institution | 福井医科大学 |
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Principal Investigator |
石井 靖 福井医科大学, 医学部, 教授 (00026949)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河村 泰孝 福井医科大学, 医学部, 助手 (30214703)
林 信成 福井医科大学, 医学部, 講師 (20189658)
中津川 重一 福井医科大学, 医学部, 講師 (00180315)
小鳥 輝男 福井医科大学, 医学部, 助教授 (10115818)
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| Keywords | 腫瘍代謝 / 腫瘍血流 / 微小循環 / ヌ-ド・マウス移植人癌 / 放射線照射の代謝への影響 / ^<31>PMRS / 高エネルギ-燐酸代謝 |
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| Research Abstract |
腫瘍と腫瘍血管との関係はtumor cardの概念で注目されてきたが、臨床的検証はない。近年、画像診断の発達でin vivoの腫瘍についての形態的・生理的な計測及び映像化が可能になってきたので、腫瘍の血流と代謝との関係について主として磁気共鳴(MR)装置を使用しての検討を行った。
1)MR映像(I)装置にて血流の映像化が可能でMRアンギオグラフィ-として知られているが、我々は、代謝と直接関連のある微小循環レベルの映像化の可能性を検討している。すなわち、微小循環は計測部分内(intravoxel)の位相の乱れ(incoherent)に起因する動き(motion)として足えられることが知られている。略して(IVIM)という。傾斜磁場勾配のかけかたで、色々なレベルの動きが、1mm^2程度の高解像度で映像化できることをヌ-ド・マウス移直人癌で立証した。
2)^<31>P MRスペクトロスコピ-(MRS)にて燐酸高エネルギ-代謝、燐脂質についての代謝がin vivoで計測できることが知られているが、今回、ヌ-ド・マウス移直人癌モデルについて検討した。腫瘍においてはPME等の燐脂質成分が多く、クレアチニン(PCr)が消費され、無機燐(Pi)が増加しpHが低下し、嫌気性代謝が亢進していることが示された。放射線照射によってPcrは増加し、Piは低下し、pHは正常に復し、血流の需要・供給のアンバランスは改善され、いわゆるreoxygenationが計られたことが示唆された。
腫瘍の代謝とその治療効果とは、血流の需要と供給のバランスに依存するものであることが明らかとなった。今後1)と2)の検討を併用して、in vivo腫瘍系の生理的状態を明らかとして診断、治瘍の指針としたい。
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