1989 Fiscal Year Annual Research Report
ウォ-タ-ジェット応用アンギオプラスティの基礎的研究
Project/Area Number |
01480307
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
西坂 剛 東京農工大学, 保健管理センター, 教授 (40101084)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田口 喜雄 東北大学, 医学部・第二外科, 助教授 (70004885)
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Keywords | アンギオプラスティ / ウォ-タ-ジェット / アテロ-ム |
Research Abstract |
目的:本研究はウォ-タ-ジェット手術法の新しい応用、即ち、新たに開発したジェットノズル装備のカテ-テルを血管内に導き、体内諸血管内の血栓や粥腫あるいは腫瘍を除去する手術法、ウォ-タ-ジェット応用アンギオプラスティ用実用機の開発に対する基礎的な検討を行うことにある。 研究結果: 1.既に開発を終了したウォ-タ-ジェット手術装置およびジェットノズル付きカテ-テルを用い、カテ-テルの耐圧、性能試験の実施した。この結果ジェットノズル付きカテ-テルは従来から使用していたメタル性のノズルより優れた性能を示した。 2.ブタ摘出心冠動脈および家兎大動脈を対象とし、モデル血栓や凝血塊を血栓と考え、ウォ-タ-ジェットの噴射による破砕・剥離状態を血管内内視鏡により観察し、作用機序を検討した。この結果、ウォ-タ-ジェットの噴射による再開通の機序は、まず噴射部位の血栓に孔があき、血栓は細かく砕かれる。そしてウォ-タ-ジェットの噴流は、さらにこの細かく砕かれた小血栓塊を巻き込む乱流を形成しながら、穿孔を続け、血栓の孔を大きくした。またウォ-タ-ジェットの噴流は、小血栓塊を粉砕すると同時に、血管内腔を激しく擦過しながら洗浄する効果をもたらした。 まとめ:ウォ-タ-ジェットアンギオプラスティのin vitroのモデル実験では血栓の貫通と粉砕は、迅速にかつ完全に行なわれた。今後粥腫などより硬い血管内組織の破壊効果について検討を加えることにより、ウォ-タ-ジェットアンギオプラスティの適応性は拡大するものと思われた。
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