1989 Fiscal Year Annual Research Report
磁気共鳴映像法(MRI)による肺水分量分布の解析-肺水分量増加の不均等パタ-ンと局所肺機能
Project/Area Number |
01480376
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山田 芳嗣 東京大学, 医学部(病), 助手 (30166748)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沼田 克雄 東京大学, 医学部(病), 教授 (40048947)
鈴川 正之 東京大学, 医学部(病), 講師 (00162917)
吉川 宏起 東京大学, 医学部(病), 講師 (40114714)
鎮西 美栄子 東京大学, 医学部(病), 助手 (30165097)
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Keywords | 磁気共鳴映像法 / 肺水分量 / 定常流換気法 / sTxA_2 |
Research Abstract |
本研究では、肺水腫を作成した雑種成犬においてMRIを用いて肺水分量分布の定量的示標を得ることを検討した。MRI装置はMagnetom(シ-メンス社)を用い、非呼吸性運動によるア-チファクトを最小にするため、犬をシリンダ状のプレキシグラスに挿入し固定した。呼吸運動によるMRI信号の劣化が著しいため、HFOなどの呼吸様式を検討したが、最終的に定常流換気法(CFV)を導入した。CFVの装置をMRIに適するよう改変し、肺水腫の病態においても適正換気が維持できることが明らかになった。ITの磁場強度で^1Hを対象としたスピンエコ-法を施行して、オレイン酸肺水腫の進行に伴い、水分密度と相関するMRI信号強度が増強しまたその分布が拡大することを認めた。また犬の血液を一部人工血液で置換し、フッ素を対象としたスピンエコ-法を施行し肺内局所血液量分布を検討した。S/N比を改善するために撮影時間が延長したが、血液量肺内分布の重力方向の勾配を認めた。トロンボキサンA_2の安定化アナログ(STxA_2)により惹起される肺病態の解析を試みた。心拍同期式肺動脈閉塞法により肺微小循環動態の解析を行い、sTxA_2は選択的に肺毛細管より後方の肺血管(細静脈および肺静脈)を収縮する特徴があった。したがって肺毛細血管圧は左房圧と解離して上昇し、静水圧性肺水腫とはいっても心原性肺水腫とは異なる肺水分量分布パタ-ンをとる可能性がある。この原因として(1)血管外水分量分布の相違、(2)肺内局所血液量分布の相違が考えられるが、両面から検討を進めている。またsTxA_2では肺水分量の増加がある時点でピ-クに達し、以降は逆に緩解する傾向も認められ、可逆性という観点から継時的な変化も検討中である。
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[Publications] 山田芳嗣: "Constant flow ventilation" 呼吸. 8. 935-941 (1989)
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[Publications] 山田芳嗣: "定常流換気法のガス交換メカニズムと並列不均等" 呼吸と循環. 38. (1990)
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[Publications] Y.YAMADA etal: "Phasic capillary pressure determined by arterial occlusion in intact dog lung lobes" J.Appl.Physiol.67. 2205-2211 (1989)
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[Publications] 山田芳嗣: "Annual Review呼吸器1990 肺循環のメカニカルモデルと解析(ペ-ジ22-32)" 中外医学社, (1990)