1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01480386
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
清水 哲也 旭川医科大学, 医学部, 教授 (20000979)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千石 一雄 旭川医科大学, 医学部, 講師 (30163124)
田中 邦雄 旭川医科大学, 実験実習機器センター, 助教授 (20041840)
石川 睦男 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (20002131)
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Keywords | MRI / 高磁場 / 卵子 / 体外受精 / 受精率 / 発育率 / 抗癌剤 |
Research Abstract |
磁場の生体に及ぼす影響に関しては各種の報告がなされているが、その妊孕性に及ぼす影響に関しては十分な検討はおこなわれてはいない。そこで磁場の妊孕性に及ぼす影響をI:卵巣内の卵細胞に及ぼす影響、II:受精卵の発育・着床・胎児の発育に及ぼす影響、の2点に分けてマウスを用いて基礎的に検討した。 I:抗癌剤の卵巣胞に及ぼす影響 本実験の基礎実験として抗癌剤の卵細胞に及ぼす影響を検討した。 II:磁場被爆が卵巣内の卵細胞に及ぼす影響 1.5TSのtime staticな磁場で1hr/dayで5日間連続磁場被爆した雌マウスに対し、Ia:過排卵を誘発し、得られた未受精卵の体外受精法による受精率を検討した。磁場被爆は、卵細胞に授精能の低下として観察された。Ib:自然排卵周期で雄マウスとmatingさせ、腟栓確認の15日後に開腹し、排卵数・着床数・発育胎児数を検討した。着床率(着床数/排卵数)、発育率(発育胎児数/排卵数)は、対象群の94.8%、91.6%に対して磁場被爆群では91.3%、84.6%とそれぞれ低下していた。 III:磁場被爆が受精卵の発育・着床・胎児の発育に及ぼす影響 IIa:雌マウスにPMSG及びhCGを用いて過排卵を誘発し、雄マウスとmatingさせ、翌朝及び翌々朝に1.5TSのtime staticな磁場で2hr磁場被爆させ、hCG投与後に卵管内の卵細胞を採取し、2細胞胚への発育率を検討した。対象群と比較して統計学的有意差を認めなかった。 IIb:自然排卵周期で同系雄マウスとmatingさせた雌マウスに、1.5TSのtime staticな磁場で2hr/dayで5日間連続磁場被爆させ、排卵数・着床数・発育胎児数を検討した。対象群に比較して排卵数及び着床率は同程度であったが、発育率は81.0%と低下していた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 水上 明保.千石 一雄.高田 久士.玉手 健一.菊川 美一.石川 睦男.清水 哲也: "経腟超音波断層法を用いた卵管疎通性の評価" 日本不妊学会雑誌. 35. 159-163 (1990)
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[Publications] 千石 一雄.玉手 健一.菊川 美一.石川 睦男.清水 哲也: "経腟超音波断層法による卵胞計測と卵子成熟度および受精・分割率の検討" 日本不妊学会雑誌. 35. 501-505 (1990)
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[Publications] 清水 哲也、菊川 美一、石川 睦男: "排卵現象におけるPAFの意義" 産婦人科治療. 60. 575 (1990)
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[Publications] Ishikawa M.,Yaginuma Y.,Hayashi H.,Shimizu T.,Endo Y.and Taniguchi N.: "Reactivity of Monoclonal Antibody against Manganese Superoxide Dismutase with Human Ovarian Carcinoma." Cancer Res.50. 2538-2542 (1990)
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[Publications] Ishikawa M.,Soma A.,Takada H.,Shimizu T.: "Placental transfer of imipenem/cilastatin sodium in late pregnancy." International Journal of FetoーMaternal Medicine. 3. 151-157 (1990)
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[Publications] Daita G.,Yonemasu Y.,Ishikawa M.,Shimizu T.,and Yakura H.: "Intracranial Malignant Teratoma Diagnosed in a Fetus ーCase Reportー" Neurologia medicochirurgica. 29. 1026-1029 (1989)