1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01480397
|
Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
八神 喜昭 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (20079974)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
国松 巳歳 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (70145746)
青木 耕治 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (50175725)
|
Keywords | ELISA / 抗リン脂質抗体 / 流産 / ハイドロキシルアパタイト / 血管内皮細胞 / プロスタサイクリン / 胎盤 |
Research Abstract |
1)平成2年度に低圧液体クロマトグラフィ-システム(GILSON社製)を購入し、これを用いて抗リン脂質抗体陽性の反復流産患者血清からイムノグロブリンの精製を行った。この精製イムノグロブリンの抗リン脂質抗体価が高力価であることをELISA法にて確認後、ハイドロキシルアパタイトカラムを使用し精製イムノグロブリンはさらに細分画できた。それぞれのピ-クの抗リン脂質抗体の力価を調べた結果、PA,PSに対する特異抗体が更に精製できた。ハイドロキシルアパタイトカラムからの溶出パタ-ンを検索し、流産と最も関連する抗リン脂質抗体について詳細に検討中である。 2)患者血清より抽出した、抗リン脂質抗体価高値の精製イムノグロブリンを培養〓帯内及細胞に加え.プロスタサイクリンの生成阻害について調べた。精製イムノグロブリン(抗リン脂質抗体含有)のみではプロスタサイクリンの産生は抑制されなかったが、抗リン脂質抗体作用のCoFactorであるβーglycoprotein Iと同時に加えると、プロスタサイクリンの産生は著明に抑制された。βーglycoprotein Iの存在下で抗リン脂質抗体が血管内皮細胞のリン脂質に反応し、プロスタサイクリンの産生を抑制し血管収縮をひきおこし流産に至らしめると考えられた。 3)胎盤絨毛(正常例)より絨毛膜成分を超遠心法により抽出した。この膜成分をマイクロプレ-トに固相化し、膜ELISAを行なったところ、抗リン脂質抗体陽性血清と反応することが確認された。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] Hayashi,Y.,Aoki,K.,Kunimatsu,M.,Sasaki,M.,and Yagami,Y.: "A sensitive assay for antiーphosphatidylethanolamine antibody in patients with recurrent fetal loss" Acta obstetrica et Gynaecologica Japonica. 42. 1565-1570 (1990)
-
[Publications] 八神 喜昭,青木 耕治: "抗リン脂質抗体と不育症" 産婦人科の世界. 42. 417-422 (1990)
-
[Publications] 八神 喜昭,青木 耕治: "異常妊娠の原因としての抗リン脂質抗体" 病態生理. 9. 657-659 (1990)
-
[Publications] 八神 喜昭,花田 征治: "特集ー習慣流産の診断と治療 習慣流産とその予後" 産婦人科治療. 60. 303-306 (1990)
-
[Publications] Kunimatsu,M.,Xiao Jing Ma,Nishimura,J.,Baba,S.,Hamada,Y.,Shioiri,T.,and Sasaki,M.: "Neutrophil chemotactic Activity of Nーterminal peptides from the Calpain Small Subunit" Biochem,Biophys.Res.Commun.169. 1242-1247 (1990)
-
[Publications] Sasaki,M.,Kunimatsu,M.,and Ohkubo,I.: "Calpain and kininogen mediated inflammation" Biomed.Biochem.Acta.