1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01480400
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
牧野 恒久 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (30085758)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 淳 慶応義塾大学, 医学部, 助手 (00196031)
豊島 究 慶応義塾大学, 医学部, 助手 (00197964)
杉 俊隆 慶応義塾大学, 医学部, 助手 (70196707)
原 崇文 慶応義塾大学, 医学部, 助手 (30189683)
岡 親弘 慶応義塾大学, 医学部, 助手 (20185408)
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Keywords | 自然流産 / 習慣流産 / 抗カルジオリピン抗体 / 抗リン脂質抗体症候群 / 超早期流産 / 免疫療法 |
Research Abstract |
本年度は、本研究の2年目にあたり、初年度にひき続き臨床症例の蓄積および解析を行うとともに、成因解明のために免疫学的、内分泌学的、生化学的アプロ-チとして以下の検討を行った。 妊娠維持機構と免疫との関連を追求するために、夫リンパ球による免疫療法の前後のMLC、リンパ球サブセット、抗イディオタイプ抗体の変化を検討した。免疫療法後において、MLCでは著明な抑制がみられ、リンパ球サブセットではサプレッサ-T細胞の増加および細胞障害性T細胞の減少を認めた。また、フロ-サイトメ-タ-を用いた二重染色法による解析で、免疫療法後妻血清中に抗イディオタイプ抗体が存在することが示唆された。これらのことより、免疫療法によって液性免疫、細胞性免疫両者に免疫抑制機構が働くことが示された。 超早期の自然流産に対する検討として、第2世代のホルモン測定法であるサンドイッチの原理による酵素免疫測定法を用い尿中微量hCGを測定した。その結果、月経が遅れることなく発来した症例中にもかなり高率に超早期流産がふくまれることが示唆された。 抗リン脂質抗体症候群と自然流産の関連を明らかにするために、Harrisの標準血清を用いたELISA法によって習慣流産患者の抗カルジオリピン抗体を測定した。カットオフ値を6単位と定めると、148例中12例(8.1%)の陽性者を認めた。妊娠第2期以降に自然流産または胎児死亡の既往を持つ症例については50%という高い陽性率を示した。これらの症例に対しては積極的にステロイド、アスピリン等の投与を行い生児を得ている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 牧野 恒久: "不育症の総合的検索とその治療" 産婦人科治療. 60. 1-4 (1990)
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[Publications] 牧野 恒久: "習慣流産のホルモン療法 抗リン脂質抗体症候群を中心に" 産婦人科治療. 60. 286-290 (1990)
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[Publications] 牧野 恒久: "先天性子宮奇形の外科的治療" 産婦人科の世界. 42. 401-405 (1990)
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[Publications] 牧野 恒久: "不育症" 産科と婦人科 産婦人科治療法の実際. 57. 461-464 (1990)
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[Publications] 牧野 恒久: "不育症" ホルモンと臨床. 39. 11-15 (1991)
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[Publications] 杉 俊隆: "習慣流産免疫療法前後の母体免疫能の変動" 日本産科婦人科学会雑誌. 43. 173-178 (1991)