1989 Fiscal Year Annual Research Report
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01480459
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
田中 貴信 愛知学院大学, 歯学部・第一歯科補綴学教室, 助教授 (60014271)
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Keywords | 磁石 / 希土類磁石 / 磁性アタッチメント |
Research Abstract |
既に我々は円盤状の希土類磁石を26ーCr磁性ステンレスで被覆したキャップ型の磁性アタッチメントを開発、報告して来た。しかし、口腔内の限られたスペ-スでこの種のものを安定して活用するにはより一層の小型化と腐食し易い磁石本体のシ-ルをより完全にする必要があった。しかし、磁石から極限に近い性能を引き出すには、従来の様な試行錯誤によるアプロ-チでは限界があるため、有限要素法による三次元磁場解析(JMAGー-クステ-ション利用)を行なった。その結果従来のキャップ型に対し、直方体の磁石を縦にして、これを両側より磁性ステンレスで峡んだ、いわゆるサンドウィッチ型がはるかに高性能であることが判明した。この解析結果に基いて、外径4.2×3.2×3.1mmの新しいタイプの小型高性能磁性アタッチメントを開発した。この新型は全体を非磁性ステンレスの薄板で完全に被い境界面にはレ-ザ-炉接を導入して完壁なシ-ルを行なったものである。このため強度試験、各種耐食試験。耐食性は優れ、ラット、兎を使った動物実験によっても破壊、錆の発生生体組織傷害性等は全く観察されず、口腔内での利用に関する各種要件を十分満たしているものである事が確認された。現在海外で市販されている4種類の磁性アタッチメントを取り寄せ、これらについても同様に耐食性の検討を行なったが、いずれも程度の差こそあれ、口腔内での安定性に欠けるものであった。また性能については、それぞれの維持力をアタッチメントの体積で除した数値で比較したところ、新型アタッチメントは18.6g/mm^3、圧倒的に優れた性能を有するものであることが示された。これらの所見については既に日本補綴歯科学会、日本顎顔面補綴学会、International Warkshop on Rare-Earth Magnets and Their Application等において発表した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 田中貴信,岸本康男,平沼謙二 他: "MRーCT画像診断を妨げた磁性アタッチメント利用の下顎顎義歯の例" 顎顔面補綴. 11. 55-62 (1988)
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[Publications] 田中貴信,石上友彦: "永久磁石の補綴臨床治療の応用ー磁性アタッチメントの開発ー" 歯科技工. 16. 108-111 (1988)
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[Publications] 田中貴信,岸本康男,石上友彦,石島勉: "キャップ型磁性アタッチメントの検討" 顎顔面補綴. 12. 1-11 (1989)
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[Publications] 田中貴信: "磁石は補綴に応用できるか" 希望. 181号. 4-7 (1989)
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[Publications] Yoshinobu Tanaka,Kenji Hirnuma: "Sealed Dental Magnetie Attachment developed by Three-Dimesional Magnetic Analysis" International Workshop on Rare-Earth Magnets and Their Applications. (1989)
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[Publications] Yoshinobu Tanaka,Taizo Sugimoto,Kenji Hiranuma: "Completely sealed Dental Magnefic Attachment developed by three-Dimensinel Magnetic Attchment" Journal of prosheetic Dentistory.