1990 Fiscal Year Annual Research Report
DMBA誘発舌癌における各種腫瘍マ-カ-に関する血清学的組織化学的研究
Project/Area Number |
01480470
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
岸 幹二 岡山大学, 歯学部, 教授 (30033202)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古田 裕昭 岡山大学, 歯学部, 教授 (30018428)
平川 康一 岡山大学, 歯学部, 助手 (70189827)
秋田 和俊 岡山大学, 歯学部, 助手 (10167835)
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Keywords | 舌癌 / 腫瘍マ-カ- / 組織化学 / 血清学 / 放射線 / 薬物療法 |
Research Abstract |
ゴ-ルデンハムスタ-を用い以下の3群に分け、実験を行った。1群ではエ-テル麻酔下で舌左側縁中1/3を歯科用クレンザ-で数回擦過、ただちにDMBAの1%アセトン溶液約0.2ml塗布した。2群ではアクチノマイシンDを1.0mg/Kgを腹腔内注射した。3群ではDMBA塗布直後にアクチノマイシンDを投与した。これらの処置後4および6時間後舌を摘出、HDC、ODC活性の測定を行った。DMBA塗布後4および6時間後におけるヒスタミンおよびプトレシン生成酵素であるHDC、ODC活性はともにわずかな増加を認めた。またアクチノマイシンD投与によりDMBA塗布同様に両者はわずかな活性の増加が認められた。一方DMBA塗布後ただちにアクチノマイシンDを投与した場合、HDC活性は著明な増加を示したが、ODC活性はDMBA塗布時と同様のレベルにとどまった。次いで腫瘍形成時の放射線照射、アクチノマイシン投与の効果についてはさらに検討中である。 ハムスタ-における血中TPA値は癌発生に伴い増加する傾向にあったが、照射後の動態は一定の傾向を示さなかった。血中ポリアミンについてはさらに検討中である。TPA・B1抗体とPKKー1はともに舌癌組織、正常舌上皮の両検体でケラチンサブユニットNo.18(45kd)を認識した。また免疫組織染色においてTPA・B1抗体は増殖活性の高い部位やより分化の低い癌組織においてPKKー1陽性細胞に一致した局在を示した。放射線照射による癌病巣壊死組織においてTPA・B1抗体抗BrdU抗体ともに陰性であった。
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