1989 Fiscal Year Annual Research Report
リコンビナント及びコンジェニック肝炎・肝癌ラットの作出とその遺伝解析
Project/Area Number |
01480513
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
松本 耕三 徳島大学, 医学部, 助教授 (00002246)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安居院 高志 徳島大学, 医学部, 助手 (00212457)
泉 啓介 徳島大学, 医学部, 助教授 (30116777)
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Keywords | リコンビナント肝炎・肝癌ラット / コンジェニック肝炎・肝癌ラット / 免疫不全 / GST異常 / 肝炎・肝癌 |
Research Abstract |
現在我々はLEC肝炎・肝癌自然発症ラットに新しい特質としてT-helper immunodeficiencyと低IgG血症のあることを見い出した。これらの形質の遺伝特性を(LECxWKAH)F1xLECのバッククロステストから、thid及びIgsr-1b遺伝座を同定し、これらが劣性遺伝形質であることを確認した。肝炎遺伝子座についてはhtsの名称がある。我々はT-helper immunodeficiency mutationに対してthidの遺伝子名を与え、また低IgG遺伝子としてIgse-1bの名を与えた。これらの遺伝子をもったリコンビナント及びcongenicラットを作製中である。CXAはすでにF10代を越えている。しかしCXAはすべてthid遺伝子をもっているため、再度CXHリコンビナントを作製中である。特に免疫不全の中でも極めて有用な特質と思われるthid遺伝子座の分離が急務である。クロス・インタ-クロスでは時間がかかりすぎるのでF1を正常ラットに対してバッククロスすることとした。このためには、N1F1を親とした場合どの個体がthid遺伝子に対してF1型であるかを判定する必要がある。N1F1すべての〓に対してWKAH(正常)とLEC(thid)両方の雌を同時に交配しLECの雌から生まれたすべての仔供の血中のヘルパ-T細胞をFACScanで解析した。結果はかなりthidホモの多い場合が獲られたがこの理由は不明であった。しかしその親はF1には違いないと考えられるのでその親と正常ラットとのバッククロスから再びF1型が約半数得られるものと考えられる。このようにしてthid congenic系統はN2F1までの作製が完了した。この選抜方法がうまくいったことからN3以後もこの解析方法でthidコンジェニック系統を作製していくことが可能と思われる。hts congenicは現在クロス・インタ-クロスで作製中で現在N1F2が進行中である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Matsumoto,K.,et al.: "Quantitative variation in immunolobulin G(lgsr-1)in LEC rats associated with spontaneous hepatitis and hepatoma." Transplant.Proceed.21. 3259 (1989)
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[Publications] Agui,T.and Matsumoto,K.: "Direct demonstration of guanine nucleotide sensitive receptors for vasoactive intestinal peptide in the anterior lobe of the rat pituitary gland." Peptides. (1990)
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[Publications] Agui,T.Matsumoto,K.,et al.: "Maturational arrest from CD4^+8^+ to CD4^+8^- thymocyte in a mutant strain(LEC)of rat." Nature.
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[Publications] Matsumoto,K.,et al.: "A novel expression of glutathione S-transferase 2-2 in spontaneously hepatitic and cacerous rats." Cancer Res.
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[Publications] Matsumoto,K.,et al.: "Genetic study of T-helper immunodeficiency(thid)mutation in the rat." Immunogenetics.