1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01480525
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
三浦 洌 関西医科大学, 医学部, 教授 (70093466)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒田 記代 関西医科大学, 医学部, 助手 (30131436)
藤井 茂 関西医科大学, 医学部, 講師 (60144482)
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Keywords | フラビン酵素 / 多核NMR / 核磁気共鳴 / 反応機構 / 電子移動 |
Research Abstract |
1.本課題に必要な多核(^<13>C、^<15>N、^<19>F)標識フラビン調製することができた。多核リボフラビンを化学合成し、オキシ塩化リンによるリン酸化を経て、FMNに導いた。多核標識リボフラビンを細菌から精製したFAD合成酵素によってFADに導いた。このFAD合成酵素精製のための細菌(Brevibacterium ammoniagenes)大量培養に、本補助金によって購入された温冷風循環式旋回培養器が有効に利用された。得られたFMN、FADの標識位置は2、4、4a、10a^<-13>C、1、3、5^<-15>N、8^<-19>Fである。 2.ウシ副腎皮質のアドレノドキシン環元酵素に^<13>Cー標識FADを再構成させ、種々の条件下に^<13>CーNMRを測定し、それぞれの^<13>Cー信号を観測することができた。その結果、NADPHから本酵素に電子が移動する際、NADPHのピリジン部分がフラビンの4aー位に接近することが示唆され、この電子伝達についての貴重な知見を得た。 3.8^<-19>FーFMNを旧黄色酵素に再構成させ、種々の条件下に^<19>FーNMRを測定した結果、本酵素とフェノ-ル化合物との電荷移動複合体形成によって、^<19>Fー信号が大きく高磁場シフトすることがわかった。このシフトは、電荷移動相互作用の結果フラビン部分の電子密度が上昇することを示し、電荷移動相互作用の機構についての重要な知見を得た。 4.Dーアミノ酸酸化酵素と拮抗阻害剤o-、m-、p-フルオロ安息香酸との複合体の^<19>FーNMRスペクトルの^<19>Fー信号の解析から安息香酸のoー位がフラビンに近接していることが示唆され、筆者らが提出した本酵素の電子移動機構を支持することができた。
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[Publications] 三浦洌: "^<19>F-NMR study of the interaction of fluorobenzoate with porcine kidney D-amino acid oxidase" J.Biochem.105. 318-322 (1989)
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[Publications] 山野俊雄: "Rate enhancement of the electron transfer of the adrenodoxin-adrenodoxin reductase system by dicarboxylic acids" Biochem.Biophys.Res.Commun.162. 168-174 (1989)
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[Publications] 三浦洌: "^<13>Cー標識フラビンを用いたアドレノドキシン還元酵素の^<13>CーNMR" 生化学. 61. 965 (1989)
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[Publications] 藤井茂: "8ーFー置換FMNを用いた旧黄色酵素の活性域の研究" 生化学. 61. 965 (1989)
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[Publications] 山野俊雄: "Rate enhancement of the electron transfer of the adrenodoxin-adrenodoxin reductase system by inorganic and nucleotide phosphates" FEBS Lett. (1990)
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[Publications] 三浦洌: "フラビン酵素活性域への多核NMRの応用" 蛋白質核酸酵素. 35. (1990)