1989 Fiscal Year Annual Research Report
ナシ‘おさ二十世紀'を用いた自家和合性新品種の育成と自家不和合性に関する研究
Project/Area Number |
01480546
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
田辺 賢二 鳥取大学, 農学部, 教授 (40032106)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 文男 鳥取大学, 農学部, 助手 (50217197)
伴野 潔 鳥取大学, 農学部, 助教授 (80127125)
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Keywords | 自家和合性 / おさ二十世紀 / 自家不和合性 / 黒斑病 |
Research Abstract |
1.自家和合性日本ナシ‘おさ二十世紀'の自家和合性と黒斑病感受性の遺伝分析:‘おさ二十世紀'の自殖第1代の分離比を調査した結果、自家和合性:自家不和合性=3:1に分離した。また黒斑病感受性について調査した結果も感受性:抵抗性=3:1に分離することを認めた。自家和合性形質をC、黒斑病感受性をAとすると、おさ二十世紀の遺伝子型はCcAaとなり、両形質は互いに独立に遺伝することが判明した。‘おさ二十世紀'自殖第1代の中で自家和合性と黒斑病抵抗性を併せてもつ系統は16分の3の割合で得られた。 2.‘おさ二十世紀'と三水(新水・幸水・豊水)との相互交雑第1代における自家和合性の発現:おさ二十世紀と三水との相互交雑を行い、F_1における自家和合性の調査を行った。おさ二十世紀を母体とした交雑では、おさ二十世紀×幸水でのみ1:1の割合で自家和合性を示す系統が出現したが、新水、豊水を交雑したものでは自家和合性個体の出現率が低かった。一方、おさ二十世紀を花粉親として新水、幸水と交雑した場合には自家和合性を示すF_1の出現率がきわめて低かった。 3.自家和合性と黒斑病抵抗性を有する有望系統の選抜:おさ二十世紀の自殖第1代および交雑第1代より選抜した自家和合性で黒斑病抵抗性を示す系統について、果実の品質調査を行い、優望系統を選抜した。おさ二十世紀自殖第1代の中からは7系統、おさ二十世紀×新水の交雑第1代より3系統、おさ二十世紀×幸水でも3系統、豊水×おさ二十世紀で3系統それぞれ有望と認めた。
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Research Products
(1 results)