1991 Fiscal Year Annual Research Report
人間の脳血管回路網の解析と4次元画像化による血流状態予測システムに関する研究
Project/Area Number |
01490014
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
高森 年 神戸大学, 工学部, 教授 (10031098)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 充 西脇市立西脇病院, 医師 (50204996)
松本 悟 神戸大学, 医学部, 教授 (10030850)
田所 諭 神戸大学, 工学部, 助手 (40171730)
木村 一郎 神戸大学, 工学部, 助教授 (60031134)
|
Keywords | 脳血管 / 4次元画像 |
Research Abstract |
CG用ス-パ-コンピュ-タTITAN上に脳血管系および頭蓋骨の3次元CGの作成を行ない、これに脳血管系の状態量に関するリアルタイム順計算システムを組み合わせることによって、脳血管系の血流状態量に関する、順計算結果の4次元画像表示システムが昨年度完成した。 本年度は、昨年度に引き続いて同システムにおけるパラメ-タ同定を動物実験および臨床実験結果によるデ-タを用いて行なっているが、これまでに血管遮断時の一例として、Willis輪の一部に動脈狭窄がある場合の血圧、血流量に関するシミュレ-ション結果については良好な結果を得ている。すなわち動脈狭窄が原因となる虚血部位の血流量および血圧の異常値について、脳外科の専門医の経験に基づく評価として満足できる結果を得た。このパラメ-タ同定とシミュレ-ション実験に関しては、さらに継続して現在もさまざもな脳血管系の疾患を想定して、繰り返し研究が行なわれている。 また、脳血管系の3次元CGに関しても、昨年度の段階で作成していなかった新たな脳血管を作成し、より実際の脳血管系に近づけるようにした。頭蓋骨の3次元CGについても視覚的の若干おかしいと部分が発見されたので、これを修正した。これによって、脳血管系および頭蓋骨のCGは、より視覚的に理解しやすくなった。 以上のようにして、本年度は脳血管系のシミュレ-ション実験とCGの改良という両面から総合的に研究を進めた。
|
-
[Publications] 木村(充),冨田(洋),冨田(博),大洞: "脳血管撮影所見のデ-タベ-ス化(臨床症状とCT所見との関連づけを考慮して)" 第50回日本脳神経外科学会総会. (1991)
-
[Publications] Fukano,T.,Horiguchi,A.,Koshida,Y.,Hanaoka,K.,Tadokoro,S.,Kimura,M.,Takamori,T.: "Analysis of Cerebral Vascular System and its 3DーCG Visual Simulation" IMACSーIFAC International Symposium on Parallel and Distributed Computing in Engineering Systems. (1991)
-
[Publications] 木村(充),大洞,冨田(洋),藤原: "^<123>IーAmphetaminによる脳腫瘍の脳循環動態の検討" 第19回神戸脳循環研究会. (1991)
-
[Publications] 木村(充),冨田(洋),冨田(博),大洞: "後頭動脈ー後下小脳動脈吻合手術後に同側の椎骨動脈狭窄部位が閉塞した一例" 第20回神戸脳循環研究会. (1991)