• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

1990 Fiscal Year Annual Research Report

旋律認知の基礎となる音の高さの動的知覚のメカニズム

Research Project

Project/Area Number 01510069
Research Institution九州芸術工科大学

Principal Investigator

寺西 立年  九州芸術工科大学, 芸術工学部, 教授 (50038981)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 津村 尚志  九州芸術工科大学, 芸術工学部, 教授 (20038962)
Keywords音の高さ / 共通運命の要因 / 無限音階複合音 / 母音知覚 / 運動知覚
Research Abstract

これまでに、対数周波数軸上で、複合音の多くの成分音が、同じ方向に同じ程度だけ移動するとき、全体としての音の上昇感ないし下降感が生ずることを、成分音が非オクタ-ブの周期で並んだ複合音を用いて確めてきた。今回は、このことに関する総まとめの実験を行った。対数周波数/対数音圧、の座標上で台形のスペクトルを持ち、成分音によって1400セントごとの周期に区切られた。一種の無限音階複合音を用いた。各スペクトル周期は、もう一つの成分音によって、さらに一定の比率(例えば、560:840)に分割されている。この分割の比率が、1:1に近いときには、被験者は700セントの「概周期」に着目した聴きかたを示し、1:1から離れるにしたがって、1400セントの「厳密な周期」に着目した聴きかたに連続的に移行する。このことは、これまでにも示唆されていたが、今回は、被験者一人あたり数十時間におよぶ測定によって、このことを厳密に確かめた。また、個人差を考慮した多次元尺度構成法(INDSCAL)によって、音色の明るさに着目する被験者もいることが判った。これとは別に、非オクタ-ブ(例えば500セント)の間隔で並ぶ成分量が、対数周波数軸上で、同じ速度で上昇あるいは下降するような背景音に、同じ方向あるいは反対方向に同じ速度で移動する純音を重ねて呈示すると、純音が反対方向に移動するばあいのほうが、背景音からはっきりと分割して聴きとりやすいことを、デモンストレ-ションによって確かめた。この現象は、「共通運命の要因」から予測されることではあるが、非調波構造のスペクトルを用いて示されたのは、これが初めてである。このことを精神物理学的な測定によって検討するために、信号音として、純音の代りに、日本語母音「ア」、「イ」のスペクトル・エンベロ-プを持った、非調波複合音を信号音として用いて、背景音中の母音の認知閾を求めた.上述の傾向は、定量的に確認された.

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] Yoshitaka Nakajima: "Dynamic pitch perception for complex tones of periodic spectral patterns" Music Perception. 8. 291-314 (1991)

URL: 

Published: 1993-08-11   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi