1989 Fiscal Year Annual Research Report
幼児期における対人認知機能と言語機能との相互連関に関する発達心理学的研究
Project/Area Number |
01510083
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
中島 誠 佛教大学, 教育学部, 教授 (70026681)
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Keywords | 3歳児 / 幼稚園 / 母親 / 先生 / 友だち / 対人認知機能 / 言語機能 / 発達 |
Research Abstract |
3歳児男児2名、女児2名について、月に1〜2回の割合で幼稚園を訪問し、8ミリビデオを用いて、先生や友だちとのかかわりの場面を録画・録音した。あとでビデオテ-プを再生し、子どもの対人行動とそのことば(音声)を検討した。 2歳のときには、子どもは、母親といっしょにいることで満足しているが、2歳半をすぎ、いわゆる3歳児の段階になると、母親といっしょにいるだけでは満足できなくなり、同年齢の友だちを求めるようになる。また、このころ、自分で出来ることが多くなり、なんでも自分でやってみたくて、母親がやってやろうとすると、「いや」といって反抗するようにもなる。 4名とも、学年始めの1〜2週のときには、集団生活になじみにくく、門のところで母親と離れるのをいやがっていた。先生がひとりひとりについて、衣服の着脱や排尿便を手伝い、子どもの好きそうな遊びにさそっているうちに、子どもは、先生の手をとったり、服をつかんだりして、先生といっしょにいるのを求めるようになった。また、先生と仲良しになった子どもは、少しずつ、ひとりで遊ぶようになっていった。 2学期の運動会がすんだころには、幼稚園生活を楽しむようになり、砂場などで数名の子どもが楽しそうに遊ぶ場面もみかけられる。しかし、遊びの内容としては、まだ、ひとりひとりが自分のやりたいことをして遊んでいるのであって、友だちと遊んでいるのではない。 3学期には、いすとりゲ-ム、かくれんぼなど、簡単なル-ルのある遊びを楽しむようになるが、先生がいないと、遊びは展開しない。 3歳児は、まず、先生ひとりと子どもひとりの関係で、先生と仲良しになり、先生に対する認知機能を発達させることが大切で、先生とのお話をとおして、言語機能も発達していく。
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