1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01510159
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
三好 信浩 広島大学, 教育学部, 教授 (60033578)
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Keywords | 工業教育 / 産業教育 |
Research Abstract |
本研究は、先に科学研究費(出版助成)で刊行した『日本工業教育成立史の研究』を継続して、第2次大戦後の技術革新の時期に至るまでの日本における工業教育発達史について、中央の政策と地域の実態を絡み合わせながら構造的な解明をなすことを目的とする。 2か年計画で完成させるために、本年度は主として次の3種の文献資料の調査とその複写を行った。 1.工業教育の制度や政策に関する公的資料(審議会の報告書を含む) 2.代表的な工業教育期間の沿革資料(東京4校、京都3校、熊本2校) 3.工業教育の改善に関する意見や提言(新聞・雑誌記事などを含む) このため、本年度は東京都に8回、熊本市に2回、京都市に1回出張して資料の調査と収集にあたった。当初の予定(6回)よりも東京都出張がふえたのは、上記1と3の資料はもとより、2の学校沿革資料もまた国立国会図書館や東京大学総合図書館などに大量に所蔵されていて、閲読に便利であったためである。熊本市においては『九州日々新聞』など地域実態資料を集めることができた。 反省点としては、当初予定した京都市の地域実態資料の調査が不十分であり来年度に回さざるを得なかったこと、および比較教育史的考察のためにグラスゴ-2校、ロンドン2校の沿革資料の複写の依頼をしたにもかかわらず年度内にそれが到着しなかったことである。 3月になって公務から解放されたので、大学院生2名の援助を求めて収集した資料(複写物およびメモ資料)の整理と、上記2の工業教育機関の沿革史に関する調査を行なった。 本年度において、東京都に所在する主要な資料はほぼ収集できたので、今後は地域実態史料を精力的に集めて、所期の研究目的を達成するつもりである。作業は順調しているが研究成果の発表は来年以降となる。
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