1991 Fiscal Year Annual Research Report
元代石刻史料実地調査のための文献的情報の整理と研究
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01510224
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Research Institution | SHIKOKU GAKUIN UNIVERSITY |
Principal Investigator |
池内 功 四国学院大学, 文学部・人文学科, 教授 (90133553)
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Keywords | 元代石刻史料文献的情報の整理 / 元代石刻史料集録 |
Research Abstract |
本年度は、元代石刻史料の調査を中国で実際に行うための文献的情報の収集と整理を目的とした本研究のまとめの年であった。当初の予定通り、平成1年度、2年度に『中国方志叢書』その他から収集した河北・山東・山西・河南の各県の石刻史料の文献的情報の整理にあたった。省ごとに各県別元代石刻史料目録の作成と地方志にみの本文が収録されている石刻史料の発掘を行った。研究成果報告書では、『元代石刻史料集録』(河北省)と題し、北河省についての成果を発表する。同報告書には、目録の外に史料篇として河北省の各県志から発掘した85種の石刻史料を収録している。これらの史料は、近年出版された『北京図書館蔵中国歴代石刻拓本匯編』元代部分にも含まれない誠に貴重なものである。他省についても順次目録を作成し、『四国学院大学論集』等に研究成果を発表してゆく予定である。『北京図書館蔵中国歴代石刻拓本匯編』元代部分収録の拓本は四百数十種である。河北省の成果からみて、『中国方志叢書』等によって全省の県志を検索すれば、『拓本匯編』収録分を上まわる新史料が発掘できるであろう。なお、北京図書館には『拓本匯編』未収録の元代拓本が、約百種ほどあり、この調査も必要であるが平成3年9月に、そのうち十種ほどを調査した結果、『拓本匯編』出版にあたり、拓本の出来、内容の価値等による選別がなされたらしい事がわかった。また、9月に内蒙古大学で開催された国際蒙古学学術討論会に参加した際、中国の代表的研究者である内蒙古大学の周清樹教授から一緒に元代石刻史料の実地調査を行いたい旨の申し出があり、近いうちに実現したいと思っている。発表を予告していた元代石刻史料撰文者別題名目録は、まだ作成作業が終っていない。
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