1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01510239
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
相良 匡俊 法政大学, 社会学部, 教授 (50105839)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
羽場 久み子 法政大学, 社会学部, 助教授 (70147007)
伊集院 立 法政大学, 社会学部, 教授 (30091854)
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Keywords | 現代ヨ-ロッパ世界の多元性 / 共同体の構造 / 都市と農村の比較研究 / フランスの社会主義 / ドイツの農村労働者 / ナチスの農村政策 / 東欧の都市派 / ハンガリ-近代と革命 |
Research Abstract |
我々は、現代ヨ-ロッパ世界の多元性とその共同体構造を分析する-視角として、ヨ-ロッパの都市と農村の比較研究を地域毎に進めてきた。1年間では全体の相互比較検討には至らなかったが、個別の研究はかなり整理することができ、個々の成果を達成することができた。 「フランスの都市と農村にみる社会主義」は以下の2点について研究を進めた。(1)革命的社会主義労働者党の支部組織を、同時代の新聞(「ル・パルティ・ウヴリエ」及び「ユマニテ」、同党年次全国大会議事録から摘出し、それを後の諸文献(コンペ-ル・モレル「国際社会主義辞典」、ヴィラ-ル論文と照合する。(2)最近の地域的研究業績を整理し、地域別に前述のデ-タと照合する。このうち(2)の研究業績の整理は、5月に刊行予定である。(1)は平成2年度中に完成を予定している 「ドイツにおける都市と農村」では、戦間期の相対的安定期以降に始まった大土地所有者による社会主義的農村労働者の運動への反撃を基礎とした。ナチス党内部の農村労働者政策に焦点をあてて研究を行なった。今後の課題として、地域レベルにおける大土地所有者、社会民主党系の労働組合、ナチ党それぞれの農村労働者政策とその実態の検討、が残されている。 「東欧における都市と農村」については、東欧史研究会の共同作業である『ロシア革命と東欧』により、20世紀初頭の都市と農村における多様な諸潮流を総合的に比較検討し、今年度前半の刊行にこぎつけることができた。分担者はハンガリ-近代の「都市派」がナショナリズム・社会主義・急進主義を代表し、ハンガリ-社会に大きな影響を与えたハンガリ-革命をひきおこす基盤となったことを検討した。今後は第二次大戦直後の都市派と農村派との対抗関係を分析することが課題となる。 以上を踏まえ、今後欧州全体の相互比較検討を継続していく予定である。
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[Publications] 相良匡俊: "農村の社会主義・都市の社会主義(フランス:1890-1914)" 大原社会問題研究所雑誌. 378号. (1990)
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[Publications] 伊集院立: "ナチスの農村労働者政策" 大原社会問題研究所雑誌. 378号. (1990)
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[Publications] 伊集院立: "世界の君主制:ドイツの帝政-否定された王朝原理-" 『世界の君主制』/浜林,佐々木編 大月書店. (1990)
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[Publications] 羽場久み子: "ハンガリ-近代と知識人-サボ-・エルヴィンの思想と行動-" 『ロシア革命と東欧』彩流社 羽場久み子編. 90-108 (1990)
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[Publications] 羽場久み子: "東欧-独立以前の東欧における多民族共存と地域統合の模索-" 『講座国際政治』:『現代世界の分離と統合』東京大学出版会. 第4巻. 215-237 (1989)
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[Publications] 羽場久み子: "東欧の革命-独自の道の挫折と再生-" 『社会主義と現代世界』:『社会主義革命』山川出版社. 第1巻. 177-238 (1989)
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[Publications] 羽場久み子: "『ハンガリ-革命史研究-東欧におけるナショナリズムと社会主義-』" 勁草書房, 508+58 (1989)