1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01510256
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
江端 義夫 広島大学, 教育学部, 助教授 (10033705)
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Keywords | 中部日本言語地図 / 方言調査 / 言語地理学 / 方言地図 |
Research Abstract |
本研究は、中部日本地方の全域を対象にした言語地理学的研究の一環である。この研究は大きく三段階に分けられる。 (1)「中部日本言語地図」のための臨地調査 (2)「中部日本言語地図」の製図学的研究 (3)「中部日本言語地図」の解釈研究 上記のうち、平成元年度には、既に完成している老年層の調査地点に近接する地点についての少年層調査が実施された。 その調査範囲は、愛知県・静岡県・岐阜県・福井県・富山県・石川県・新潟県・長野県・山梨県に渡る。更に中部地方の東西に隣接する三重県・京都府・神奈川県・東京都・埼玉県・群馬県において、若干数の地点が選ばれた。しかし、本年度内には、少年層調査は完了しなかった。 さて、老年層調査後13年めに調査(少年層)を行い、以下の諸点が印象づけられた。 (1)共通語化が進み、理解語としての方言事象が得られにくくなった。 (2)ただし、文法関係の方言事象は、まだ、かなり残存している。 (3)方言卑下の意識は見られず、カラッと明るい。 ところで、いまだ調査は途中であり、資料の分析、考察は今後の仕事である。
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