1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01530068
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Research Institution | University of Nagasaki |
Principal Investigator |
建野 堅誠 長崎県立国際経済大学, 経済学部, 教授 (60211364)
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Keywords | チェ-ンストア / 量販店 / 大型店問題 / 流通系列化 / カウンタ-ベイリング・パワ- / 流通再編成 / 業態間競争 / バイイング・パワ- |
Research Abstract |
本年度の研究実施計画との関連で研究実績の概要を整理すると、以下のとおりである。 1.ス-パ-成長期の分析 わが国の高度経済成長を背景にス-パ-が急成長した昭和37年から48年までをス-パ-成長期として区分し、その期間におけるス-パ-(特に大手ス-パ-チェ-ン)の主要な動きとそこにみられる諸特徴を高度経済成長の状況や流通業界全体の主要な動きと関連づけながら明らかにした。 2.ス-パ-成熟期の分析 昭和49年以降をス-パ-成熟期として捉え、その期間に高度経済成長とともに成長したス-パ-が低経済成長による消費の伸び悩みや大規模小売店舗法による規制等の影響を受けてどのように変容したかということを特に大手ス-パ-チェ-ンに集点を当て明らかにした。 3.ス-パ-とメ-カ-との対応関係について 戦後新しく出現した大衆消費市場に対応するため大規模消費財メ-カ-はマ-ケティングを主要な武器として強力な流通支配体制を構築しはじめた。このような大規模消費財メ-カ-の行動に対してス-パ-がどのような対応行動をとってきたかということをス-パ-の発展過程に即して分析した。 4.ス-パ-と百貨店との対抗関係について 昭和40年代にはいるまで、わが国における唯一の大規模小売企業は百貨店であったが、この形態は、昭和40年代後半になると急成長してきたス-パ-チェ-ンの攻撃を受けて完全に守勢をとらざるをえなくなった。ここでは百貨店が相対的にその地位を低下させるに至った背景をス-パ-の発展過程と関連づけながら明らかにした。
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