1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01540190
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
櫃田 倍之 熊本大学, 理学部, 教授 (50024237)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
税所 康正 熊本大学, 工学部, 講師 (70195973)
大島 洋一 熊本大学, 工学部, 教授 (20040404)
吉田 清 熊本大学, 理学部, 助教授 (80033893)
岡 幸正 熊本大学, 理学部, 助教授 (50089140)
|
Keywords | ガウス過程 / ブラウン運動 / 標準表現 / 再生核ヒルベルト空間 / マルチンゲ-ル / 新生過程 / 多重マルコフ過程 |
Research Abstract |
確率過程、特にガウス過程に関してその過去の張るσ-fieldsの増大列Fr^Xtε[0,1]を具体的に考察した。このことはガウス過程のある時点までの情報の総体を意味するものであるが、その増大度は各時点で新生(過去と独立な成分情報)がなされるかを測ることになる。ガウス過程の情報増大の態様については、P.Levyによって古くから重要な問題として提起されていたが、日本においてHida(1960)によって一般的な形に定式化され、標準表現として世に知られている。代表者は、ブラウン運動と同等なガウス過程を決定する段階でブラウン運動1個を用いて標準表現可能であることを発見し、更に1個のブラウン運動では標準表現ができない例があることを示した(1968、1973)。本研究は上記のことをより系統的に解明するために“共分散関数をみて標準表現を求める"ことを大目標にした。未だ完成には遠い段階であるが、特にガウス過程の制限されたクラスである有限重マルコフ過程の場合に表現を求めることができたのが、現段階での一成果である。更に多重マルコフと同等なガウス・マルコフ過程をすべて決定することを当面の目標に現在大学院生たちと共同で研究を進めている所である。一方多次元パラメタ-を持つガウス過程については情報の発展をいかにとらえるか未だ決定的な方法は確立されていないが、パラメタ-のある増大系列に関して標準表現を求める立場からLevyのブラウン運動に同等な確率場である意味でのマルコフ性を共有する場をすべて求めることについてある程度の結果を得ている所である。
|
-
[Publications] Y.Oshima: "On cors ervativeness and recurrence ciriteria for Markov processes."
-
[Publications] M.Fukushima: "On the skew product of symmetric Markov processes." Forum Math.1. 103-142 (1989)
-
[Publications] T.Hida: "Gaussian processes---Representations and Applications" American Mathematical Society, 200 (1990)