1989 Fiscal Year Annual Research Report
アダプティブ・オプティックスのための高速星像検出カメラの実験的研究
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01540212
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
谷口 義明 東京大学, 理学部, 助手 (40192637)
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Keywords | 星像補償系 / 大気揺らぎ / 天文学 |
Research Abstract |
(1)高速星像検出カメラの基本部となるイメ-ジ倍増管付CCDカメラ(以下ICCDと略す)を購入し(浜松ホトニクス社製C3351:89年9月末日納入)、ビデオ入出力等を含めてデ-タ取得システムの整備及びICCDカメラの基本性能のチェックを行なった。 (2)木曽観測所の口径105cmシュミット望遠鏡の主焦点部及び口径20cmのガイド望遠鏡へのICCDカメラの取付け装置を制作し、実際に天体が観測できるようにした。シュミット望遠鏡の主焦点部で使用した場合、約16等星まで観測可能であり、十分な性能を有するシステムであることが確認された。 (3)デ-タ解析システムの構築を、現在使用されているCCDカメラの解析システムとの互換性を保ちながら行なった〔現在も進行中〕。 (4)テスト観測を行ない(90年1月及び2月)、星像のダンシングの様子を調べた。 この時行なった実験項目は以下の3点である: (1)乾燥空気の流入(望遠鏡内部及び補正板部)による星像劣化の程度 (2)シュミット望遠鏡の補正板の結露防止用ヒ-タ-の使用に伴う星像劣化の程度 (3)ハルトマン板(アパ-チャ-・マスクの一種)を用いた星像解析の効用の検討 (1)及び(2)の影響は無視できない程度に大きい事が判明し、星像の劣化及び回復に伴うタイムコンスタントを評価した。また、ハルトマン板を用いる星像解析法は非常に有効である事が分かった。これらの基本デ-タの解析結果をもとに、来年度(今年度3月も含む)からの本観測(大気揺らぎによる星像劣化の測定)の計画を立案した。
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Research Products
(1 results)