1989 Fiscal Year Annual Research Report
連星系内のコンパクト天体へのアクリ-ション流の3次元シミュレ-ション
Project/Area Number |
01540221
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松田 卓也 京都大学, 工学部, 助教授 (20026206)
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Keywords | アクリ-ション / X線星 / 数値シミュレ-ション / 近接連星 |
Research Abstract |
近接連星系において、巨星からもういっぽうのコンパクト天体になんらかの機構でガスが供給される場合、アクリ-ション現象がおこって重力エネルギ-が解放され、たとえばX線星として観測される。アクリ-ションのプロセスとしては、巨星から星風がふく場合とロッシュ・ロ-ブ溢れ流の場合がある。われわれはその両者の場合について、数値流体的シミュレ-ションを行った。星風によるアクリ-ションの場合の問題点は、コンパクト天体のスピンが増大したり減少したりする現象である。われわれはコンパクト天体に対して一様な風が吹きつける場合、そのアクリ-ション流がもちこむ角運動量を評価した。Ho,Taam,Fryxellたちとの共同研究においては、まず軸対称のアクリ-ションの精密な計算を試み、そこからのズレが小さいとして摂動展開により、圧力の効果による角運動量輸送の大きさを評価した。われわれのコ-ドと米国のコ-ドにより、同じパラメタ-について2種類の計算を行い、よい一致を得た。マッハ数として1.4,2.4,5,10の場合を計算した。結論としては、コンパクト天体に持ち込まれる角運動量は以前の評価より非常に少ないことが分かった。 Anzer,Boerner,Livioたちとの共同研究においては、おなじアクリ-ション流の問題について、平面的2次元流の場合と3次元流の場合に関する数値シミュレ-ションを行った。その結果、やはりHoたちとの研究と同様に、コンパクト天体に持ち込まれる角運動量は、以前の解析的な研究による評価より小さいことが確認された。このことは特に3次元計算において顕著であった。 Anzerたちとの共同研究はさらに続行されている。われわれは以前、2次元のアクリ-ション流が不安定で非定常であることを発見したが、それが3次元でも起こることを確認した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Takuya Matsuda: "Numerical Simulation of Axisymmetric Adiabatic Flow past a Gravitating Solid Sphere" Monthly Notices of the Royal Astronomical Society. 236. 817-828 (1989)
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[Publications] Takuya Matsuda: "Numerical Simulations of Interaction between Stellar Wind and Interstellar Medium" Progress of Theoretical Physics. 81. 810-822 (1989)
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[Publications] Cheng Ho: "Pressure Gradient Torque in Highly Supersonic Non-axisymmetric Accretion" Monthly Notices of the Royal Astronomical Society. 238. 1447-1464 (1989)
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[Publications] Keisuke Sawada: "A TVD Scheme Using Roe's Flux and the Ambient Boundary Condition" Memoirs of the Faculty of Engineering,Kyoto University. 51. 124-134 (1989)
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[Publications] Keisuke Sawada: "Three-dimensional Numerical Simulations of Inhomogenious Accretion" Astronomy and Astrophysics. 121. 264-272 (1989)
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[Publications] Takuya Matsuda: "Numerical Simulations of Axisymmetric Flows in Astrophysics and their Visualization by a Video Movie" Memoirs of the Faculty of Engineering,Kyoto University. 51. 198-205 (1989)