1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01540232
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
浜垣 秀樹 東京大学, 原子核研究所, 助手 (90114610)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉立 徹 広島大学, 理学部, 助手 (80144806)
永江 知文 東京大学, 原子核研究所, 助手 (50198298)
本間 三郎 東京大学, 原子核研究所, 教授 (10004326)
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Keywords | 粒子多重度 / シリコン / 半導体 / 高エネルギ-重イオン衝突 |
Research Abstract |
本研究は、シリコン半導体検出器では、細かい、比較的自由な読み出しパタ-ンが実現可能な点に注目し、荷電粒子多重度測定用検出器を試作し、高エネルギ-重イオン衝突実験での粒子多重度測定の可能性を探ることを目的としている。読み出しパタ-ンの決定に際し、シミュレ-ション、及び既存の実験デ-タより、予想された粒子多重度及び角度分布を求め、必要とされる分割数等のパラメ-タを決定した。読み出しのパタ-ンについて数種類のモデルを選定し、個々について、読み出しの回路系を含めた総合的な検討を行なった。この際、特に問題となったのはシリコン検出器からの信号をプリアンプに導く方式で、多くのモデルはこの段階で断念することになった。 今回、採用されたのは短冊型(ストリップ型)の読み出しパタ-ンで浜松ホトニスス社の大きさ50ミリ角、短冊中心間間隔1ミリのものである。シリコン検出器からの微細信号の前置増巾選定には、増巾率の高いことも重要となる。最終的にルクロイ社製HQV810を採用したが、本品は8チャンネルの入力信号を同時に取扱う高集積度ICである。シリコン検出器及びプリアンプ選定の後、信号読みだし及びプリアンプ設置用のプリント基板を作成した。 現在、プリアンプの基礎的な動作テストを終了し、少数のプリアンプを取付けて、シリコンに検出器からの信号読み出し試験を続行中である。
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