1989 Fiscal Year Annual Research Report
超軟X線(0.3〜1keV)検出用位置感応型比例計類管の開発
Project/Area Number |
01540316
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
五十棲 泰人 京都大学, 放射性同位元素総合センター, 助手 (50027603)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片野 林太郎 京都大学, 化学研究所, 教務職員
伊藤 真 京都大学, 放射性同位元素総合センター, 助手 (30144398)
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Keywords | X線結晶分光装置 / 位置感応型比例計数管 / 軟X線 / 炭素KX線 |
Research Abstract |
現在までにアルミニュウムKX線(1.5keV)の検出が可能なガスフロ-型の比例計数管を作成出来たが、本研究の最終の目的である炭素KX線(280eV)の検出にはまだ成功していない。以下にこの一年間に得られた成果について簡単にまとめておく。 1〕軟X線発生装置の製作:C,F,Na,Al,S,CaのKX線を発生させるためCRT用の電子銃を応用して簡単なX線発生装置を作った。電子銃は回転式タ-ゲットと共に特別に設計した真空槽の中に組み込んだ。 2〕軟X線用比例計数管の製作:電荷分割方式で読み出しが可能な位置感応型の比例計数管を作成した。位置読み出しは、詳しく検討した結果、市販の高インピ-ダンスの前置増巾器が使用出来るバックギャモン型のカソ-ドを使用する方式にした。窓材料は2μ〜10μ厚のポリプロピレン膜を特別に設計したステンレスメッシュで挟んだものとした。比例計数管の性能テストのために、1〕の真空槽に外付けで取りつけられるようにしてある。 3〕結晶分光装置の製作:軟X線の分光のため電子銃、タ-ゲット、スリット系、分光結晶、比例計数管を取り付けられる真空槽を製作した。分光結晶はLiF,RAP,EDDTを用意した。 現在比例計数管の窓膜の厚さと計数管ガス(プロパン)の圧力を変えて計数管の性能を調べている。0.5μ厚のポリプロピレン膜が手に入らず炭素のX線に対する計数管の応答をまだ調べていない。しかしAlX線での実験結果から我々が製作した計数管は炭素のKX線に対しても充分使えるものであると考えている。今後は炭素のX線に的を絞って研究を続けていくつもりである。
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Research Products
(1 results)