1989 Fiscal Year Annual Research Report
湖沼堆積物の分析に基づいた地形改変地における土砂移動の長期的変化に関する研究
Project/Area Number |
01540341
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
柏谷 健二 神戸大学, 大学院自然科学研究科, 助手 (30161029)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
五十棲 泰人 京都大学, RIセンター, 助手 (50027603)
沖村 孝 神戸大学, 工学部, 助教授 (50031125)
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Keywords | 土砂移動 / 地形改変地 / 湖沼堆積物 / 粒度分析 / X線写真 |
Research Abstract |
地形の人工的な改変や森林の伐採等による地表環境に変化はリル・ガリ浸食や崩壊を促すとともに土砂の運搬を通して湖沼や河川の堆積物にも影響を及ぼしている。従って、湖底などの堆積物の構造や粒度組成を適当な手法で分析・解析するならばこれまでの土壌の侵食を含むいわば土砂移動環境の変遷を復元できる可能性がある。 本研究ではこの観点から明治以降の近代化過程において土地利用の活発化に伴う地表環境の変化に着目し、過去において土地開発や自然災害による土砂移動が著しく、その痕跡が付近のため池などの湖底堆積物に認められる可能性があり、かつ近年における気象・水文資料や土地開発の資料が比較的整備されている神戸市周辺域を対象地として取り上げ以下の解析・分析を行った。 1.土砂移動に関係する経年的な雨量特性の評価;過去100年間における雨量資料および災害資料等を利用した統計解析を行ない、この期間における土砂移動を引き起こすために必要な経年的な雨量特性を抽出した。 2.湖沼堆積物の採取・分析;神戸市周辺域のため池等の湖沼から湖底堆積物を採取し、粒度分析等の物理分析および磁化特性の分析を行った。また堆積構造の特性については軟X線写真の画像解析を試みた。 3.空中写真および各種の資料を利用して、対象湖沼の流域における土地開発の規模の経年的な変化を明らかにした。
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[Publications] 柏谷健二: "堆積物の粒度組成の分析と侵食環境の推定" 地学雑誌. 98. 31-36 (1989)
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[Publications] KASHIWAYA,K.: "Landslide Environment Interred from Grainーsize Variation in Pond Sediments" Earth Surface Processes and Landforms. 15. (1990)