1989 Fiscal Year Annual Research Report
立体選択的工学活性シクロヘキサ(セ)ノン類の合成とその天然物合成への活性
Project/Area Number |
01540415
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
浅岡 守夫 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 助手 (70111672)
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Keywords | 化学活性エノン / 有機ケイ素化合物 / トリメチルシリル基 / テルペン合成 / 共役付加 / ジアステレオ選択的 / 光学活性天然物 / 不斉転位 |
Research Abstract |
5-トリメチルシリル-3-トリルチオ-2-シクロヘキセノン(1)のジエノラ-トのアルキル化はヨウ化メチル、臭化アリルなど比較的活性なアルキル化剤を用いると収率良く進行し、立体特異的に6-置換体が得られる。更に、カルボニル基を還元した後加水分解することによりカルボニルの1、3移動生成物4-置換-5-トリメチルシリル-2-シクロヘキセノンが単一のジアステレオマ-として得られる。二重結合を水添後、シリル基を酸化的に脱離させることにより対応する4-置換-2-シクロヘキセノンが得られる。光学活性(1)は両方のエナンチオマ-が入手可能であり、今までは困難であった光学活性4-置換-2-シクロヘキセノン類の合成が比較的容易となった。また、5-トリメチルシリル-2-シクロヘキセノンのジエノラ-トのアルキル化も立体特異的に進行し、生成物にGrignard試薬の1、4-付加、酸化的脱シリル化することにより高純度の光学活性2、5-ジ置換-2-シクロヘキセノンの合成が可能であることを明かとした。 3-置換-5-(トリメチルシリル)シクロヘキサノンのシリルエノ-ルエ-テルとカルベンの反応を利用した環拡大により4-置換-6-トリメチルシリル-2-シクロヘプテノンに対するいくつかの求核試薬との反応は、試薬によりまちまちの立体選択性を示したが亜鉛ホモエノラ-トを用いた場合に3:1のジアシステレオ選択性を示しそれぞれが単離可能であった。それぞれを分離後、シリル基の除去、官能基変換、環化により7員環、5員環の縮環した骨格を構築した。この種の化合物のラセミ体合成例は既にいくつか報告されているが、光学活性体の合成例はほとんどなく、天然に数多く見いだされているこれら骨格を持つ化合物類の光学活性体の合成に本合製法が有効であることを明かとした。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Morio Asaoka: "A Facile Synthesis of (+)-Ramulosin" Chemistry Letters. 1847-1848 (1989)
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[Publications] Morio Asaoka: "Enantioselective Routes to 2,5-Disubstituted- and 4-Substituted-2-cyclohexenones" Tetrahedron Letters. 30. 7075-7078 (1989)
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[Publications] Morio Asaoka: "A New Enantioselective Approach to the Bicyclo[4.4.0]decane and Bicycol[4.3.0]nonane Syst ems" Bull.Chem.Soc.Jpn.,. 63. 407-411 (1990)