1989 Fiscal Year Annual Research Report
セスキテルペノイド神経毒、アニサチンおよびネオアニサチンの合成
Project/Area Number |
01540453
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
丹羽 治樹 名古屋大学, 理学部, 助教授 (20135297)
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Keywords | セスキテルペノイド / 神経毒 / アニサチン / ネオアニサチン / 合成 |
Research Abstract |
植物シキミの実から単離されたセスキテルペノイド神経毒、アニサチン(1)の合成研究を行い、重要合成中間体(2)を合成することができた。すなわち、(R)-(+)-プレゴン(3)から調製した2環性化合物(4)をスピロアルキル化し、3環性化合物(5)を得た。この化合物(5)に対し、一連の官能基変換反応を行い、立体選択的にケトン体(6)を得た。このケトン体(6)を7段階の反応によりトリオ-ル体(7)に導いた。このトリオ-ル体(7)に対しi)、一級水酸基の保護ii)二級水酸基の酸化、iii)グリニヤ-反応を行うと三級ミチル基が立体選択的に導入されたトリオ-ル体(8)が得られた。このトリオ-ル体(8)の一級水酸基をアセトニドとして保護した後、テトラヒドロフラン環部を酸化すると、ラクトン体(9)が得られた。このラクトン体(9)を3段階の反応により、ヒドロキシケトン体(10)に導いた。このヒドロキシケトン体(10)の一級水酸基をアルデヒド基に酸化し、異性化させると、重要中間体(2)が得られた。現在化合物(2)を用いてアニサチン(1)の合成を進めている。
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