1989 Fiscal Year Annual Research Report
生物システム内に蓄積する中・高分子有機物質群の分離分析に関する研究
Project/Area Number |
01540496
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Research Institution | Ube National College of Technology |
Principal Investigator |
村上 定瞭 宇部工業高等専門学校, 工業化学科, 教授 (00035065)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 正美 宇部工業高等専門学校, 工業化学科, 講師 (30043889)
深川 勝之 宇部工業高等専門学校, 工業化学科, 教授 (20043870)
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Keywords | 生物システム / 蓄積物質 / 中・高分子 / 有機物質群 / 微生物 / 魚類 / 分離分析 / 液体クロマトグラフ |
Research Abstract |
微生物や組織の培養では生物の代謝産物に由来する中・高分子有機物質群が蓄積する。この物質により微生物や組織の活性が低下するため、生物生産工業や生物学的排水処理において問題となっている。本研究の目的は蓄積物質の分析法と分解法を確立することである。本年度は魚の飼育系を取り上げ、蓄積物質の定量をCOD法、吸光光度法、液体クロマトグラフ法により行い、次に蓄積物質を紫外線照射により分解し速度論的な観点から検討した。 50lのガラス製飼育槽の上部に1.8lの玉砂利を詰めた浸漬ろ床を設置して、水を浄化した。飼育水槽の水を紫外線照射槽に送水し、15Wの低圧水銀ランプ(主波長253.7nm)で照射した。水槽には平均体重7・72±2.76g、平均体長6.92±0.80cmのヒブナ10匹を飼育し、1日1回2gの固形餌を投与した。飼育水のCOD、吸収スペクトル、液体クロマトグラムを測定した。液体クロマトグラムはポリマ-逆相カラムおよび分子量測定カラムを用い紫外可視検出器により測定した。 魚の飼育系内では魚、バクテリアの代謝物質に由来する有機物質が蓄積して黄・褐色に呈色する。この呈色物質の吸収スペクトルは298nm付近に吸収極大を示す。吸光度とCODの間には直線関係が認められ、吸光度測定によりCODの簡易測定が可能である。ポリマ-系逆相カラムを用いたクロマトは6本のピ-クを示した。分子量測定カラムを用いたクロマトは幅広い2本のピ-クを示し、蓄積物質は分子量9000(ピ-ク1、5、6)と6000(2、3、4)付近の2つのグル-プに分けられる。紫外線照射により、これらの有機物質群の分解が可能であった。分子量9000付近の成分は分解速度が速く、6000付近の成分は分解速度が遅いことが分かった。
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[Publications] 竹内正美,深川勝之,村上定瞭,中西弘: "海産魚介類の備蓄水槽と浄化装置の設計と維持管理" 水処理技術. 30. 221-232 (1989)
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[Publications] H.Nakanishi,M.Ukita,M.Sekine,S.Murakami: "Mercury Pollution in Tokuyama Bay" Hydrobiologia. 176/177. 197-211 (1989)
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[Publications] H.Fukagawa,M.Takeuchi,H.Nakanishi,S.Murakami: "Biological Nitrogen Removal in a Conplete Mixing Type Aerator with ORP Control" Proc.IAWPRC Conf.on Upgrading of Wastewater Treatment Plants. 248-249 (1989)
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[Publications] 竹内正美,深川勝之,村上定瞭,中西弘: "養殖のクロ-ズドシステムに関する研究ー浸漬ろ床および藍藻床による水管理ー" 衛生工学研究論文集. 26. 39-48 (1990)
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[Publications] 竹内正美,深川勝之,村上定瞭,中西弘: "浸漬ろ床法による写真廃液処理に関する研究" 生物膜法研究シンポジウム論文集. 4. 38-41 (1990)
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[Publications] 村上定瞭,竹内正美,深川勝之: "生物システム内に蓄積する有機物質群の分離分析と分解処理" 日本水産学会誌. 56. (1990)
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[Publications] 村上定瞭,竹内正美: "活魚ビジネスの現状と展望を探る 6章 多孔質セラミックス利用による活魚水槽の浄化" 工業技術会, 73 (1989)