1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01540537
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Research Institution | Aichi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
網代 廣三 愛知県がんセンター, 生物学部, 室長 (80124527)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内海 和彦 愛知県がんセンター, 超微形態部, 室長 (10073115)
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Keywords | 染色体 / ヒストン / リン酸化 |
Research Abstract |
1)ヒストンーDNA複合体に於けるM期特異的ヒストンH3リン酸化条件の解析:M期の染色体凝縮の分子機構を詳細に解析するため、H1ヌクレオソ-ム結合体におけるH1のリン酸化、H3リン酸化の反応系を確立することにした。まずH1結合ヌクレオソ-ムとヌクレオソ-ムをラット肝臓より調整し、H1キナ-ゼ(H1pk)によるH1のリン酸化、について調べた。H1は単独では非常によくリン酸化されるが、結合体ではリン酸化され難かった。H3のリン酸化は上記の何れの基質に於いてもリン酸化された。したがって、H3のM期特異的リン酸化の条件として、ヌクレオソ-ムにH1が結合していないこと、またはH1がヌクレオソ-ム結合体してもH1が高度にリン酸化されていることが必要である。 2)M期のみに特異的にH3がリン酸化される機構の解析:M期のH1(高リン酸化体)及び間期H1(低リン酸化体)をヒラ細胞より精製し、H1結合ヌクレオソ-ムとヌクレオソ-ムを調整し、M期H1または間期H1を結合させ、Aキナ-ゼでリン酸化させた。結果は、間期のH1ではH3のリン酸化は強く抑制され、M期のH1ではその抑制効果が低かった。したがって、細胞分裂のM期ではH1が高リン酸化体となるため、H3リン酸化の抑制を解除している可能性を強く示唆している。M期に特異的なリン酸化酵素の存在が示唆されるので、ヒラ細胞の蛋白をセファセルカラムを用いて分画した。その結果、相当する活性分画が2ー3検出された。その酵素の特性について分析中である。またこれまで知られているいくつかの精製リン酸化酵素の中ではAキナ-ゼ及びカルモジュリンー2キナ-ゼがヌクレオソ-ムにおけるH3をリン酸化させる傾向にあった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 柴田 清孝,網代 廣三: "ヌクレオソ-ム形成によるヒストンリン酸化の調節" 抗酸菌研究所雑誌. 41. 284-292 (1989)
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[Publications] Kiyotaka Shibata,Masaki Inagaki,Kozo AJIRO: "Mitosisーspecific histone H3 phosphorylation in vitro in nucleosomes" Europian Journal of Biochemistry. 192. 87-93 (1990)
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[Publications] Kozo AJIRO,Kiyotaka Shibata,Yasuhiro Nishikawa: "Subtypeーspecific Cyclic AMPーdependent Histone H1 phosphorylation of Mouse Neuroblastoma cells." Jour.Biol.Chem.265. 6494-6500 (1990)