1989 Fiscal Year Annual Research Report
細菌の不飽和脂肪酸シス/トランス異性化酵素の特性と役割
Project/Area Number |
01540557
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
奥山 英登志 北海道大学, 理学部, 助教授 (90125295)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 泰弘 北海道大学, 理学部, 助手 (10163213)
佐々木 昭治 北海道大学, 理学部, 教授 (10000811)
|
Keywords | 好冷菌 / Vibrio ABE-1株 / 不飽和脂肪酸異性化酵素 / トランス型不飽和脂肪酸 |
Research Abstract |
我々は好冷菌VibrioABE-1株が不飽和脂肪酸のシス/トランス異性化という新しいタイプの温度適応様式を持つことを明らかにした。これは不飽和脂肪酸のシス/トランス異性化酵素が温度に依存して活性化されるためと考えられているが、本研究の初年度においてはVibrio ABE-1株より本酵素を精製しその性質を明らかにすること、及びシス/トランス異性化酵素欠損株の単離を目的として行なわれた。 今までのところ不飽和脂肪酸シス/トランス異性化酵素の精製には至っていないが、本酵素のin vitroでの活性を測定する際、ラジオアイソト-プを使わない方法として市販のジパルミトオレオイル-ホスファチジルコリンからストレプトミセス由来のホスホリパ-ゼDを用いてホスファチジル基転移反応により得たジパルミトオレオイルホスファチジル-エタノ-ルアミンを基質とし反応産物をキャピラリ-カラムを用いたガスクロマトグラフィにより定量する新しい方法を確立した。 酵素源として細胞質画分、細胞膜画分の何れを用いても異性化酵素活性が認められ、本菌が複数種の異性化酵素を持つことが示唆された。これはin vivo実験により既に本菌が温度依存性の異なる異性化酵素をもつという可能性が示されているが、この結果と符号た。 異性化酵素活性を欠く突然変異株はまだ得られていない。しかし、突然変異誘発剤てあるニトロソグアニジン、及び変異株濃縮に用いられるアンピシリンの処理条件など突然変異の誘発のための初期条件を整えた。
|
Research Products
(1 results)