1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01540611
|
Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
浜田 義雄 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (10132739)
|
Keywords | 温度感受性筋原細胞 / サブトラクションライブラリ- / λZAPベクタ- / 脳筋特異的cDNA |
Research Abstract |
個体発生における細胞融合の顕著な例は卵と精子の融合及び筋原細胞が融合して多核の筋管を作る現象である。筋原細胞の融合の分子機構を解明するために本研究を始めた。融合を起す分子の同定方法としてcDNAを筋原細胞に導入し、融合を起すcDNAを単離することをめざした。cDNAを導入される筋原細胞はウズラ胚脳筋由来の温度感受性株である。この細胞は36℃では増殖するが、分化はしない。しかしながら41℃では分化し筋管形成をする。まず第1段階としてこの細胞が筋分化誘導遺伝子(HyOD)によって36℃でも筋管形成を行なうかどうか検討した。MyODはこの細胞を分化される能力を持つことが判明し、同時にcDNAの発現システムとしてHSVーLTR及びSV40poly(A)シグナルで良いことが判明した。次に目的とする遺伝子を発現していると考えられる41℃のこの温度感受株よりCDNAライブラリ-を作製した。ビクタ-はλZADに先のMSVーLTR及びSV40のpoly(A)シグナルを付け加えたものである。改良したλZAP中のcDNAはいつでも簡単にMSVーLTRとSV40poly(A)シグナルと共にプラスミドして取り出すことができるようにした。cDNAライブラリ-をサブトラックションプロ-ブでスクリ-ニングした。このプロ-ブは41℃細胞のcDNAを^<32>Pで標識し、心筋(筋管形成をしない筋組織)及び36℃の温度感受性細胞のmRNAでネガティブセレックション、脳筋のmRNAでポジティブセレックションしたものである。その結果約100個のCDNAクロ-ンを得ることができた。されにノ-ザンブロッティングの結果18個が胸筋特異的であることが判明した。現在これらのcDNAの解析と温度感受性細胞に36℃でも筋管形成を起こさせることが出来るかどうか検討中である。
|