1989 Fiscal Year Annual Research Report
日本海の拡大・形成に伴う古環境変遷の珪藻・堆積相による研究
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01540642
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| Research Institution | Hokkaido University |
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Principal Investigator |
小泉 格 北海道大学, 理学部, 教授 (20029721)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福沢 仁之 大阪大学, 教養部, 助手 (80208933)
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| Keywords | 阿仁合型化石植物群 / 台島型化石植物群 / 淡水生珪藻化石群集 / 汽水生珪藻化石群集 / 淡水湖 / グリ-ンタフ変動 / リフト / 新種 |
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| Research Abstract |
阿仁合型化石植物群に対比される北海道渡島半島の我路植物群、京都府宮津市の与謝植物群、および台島型化石植物群に対比される北海道渡島半島の吉岡植物群、若松植物群、久遠植物群、蛇羅植物群をそれぞれ挟在する細粒堆積岩を各地から採集し、室内処理・分析を行った。前者には淡水生珪藻化石群集が、後者には汽水生珪藻化石群集が含まれていることがわかった。これらの結果にもとづき日本海原形の古地理図を考えてみたところ日本列島の回転運動に先立つリフトの復元が大事であり、更にリフト形成に先立つ淡水湖の成因を考える必要のあることが判明した。緑色凝灰岩(グリ-ンタフ)変動に伴う陥没運動であろう。
ソ連の海洋調査船プルベネットが日本海中央部の大和海嶺からドレツヂによって採集した堆積物数点を入手して、それらに含まれている珪藻化石群集を分析調査したところ、淡水成堆積物と汽水成堆積物を見出した。群集の種組成からみて、これらは能登半島の能登中島化石植物群に伴う珪藻群集に対比し得ることがわかった。日本海で昨年夏に実施された大洋掘削事業ODPの第127次と第128次航海ては音響的基盤岩まで達し粗粒玄武岩を数10m回収したが、それらには海成堆積物が挟在しており、淡水成ないし汽水成の堆積物までは回収できなかった。
淡水生珪藻2属2種を新種として記載する準備をしている。Actinocyclus octonariformous(新種)は眼紋(Ocellus)が小さく、かつ殻面上に存在しない個体が多い特徴をもつ。なお本新種が類似するActinocyclus octonariusにみらさる放射区画(sectors)の多様性(数)は分類上の手段にならないことが判明した。他の新種Aulacosira elongataは殻面形が楕円形をなすことでAulacosira agassiziiやAulacosira granulataと区別し得る。更に点紋列の配列と点紋数に系統的な変化が見出しそうである。
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[Publications] 福沢仁之: "Biosiliceous shaleの時空分布からみた日本海・オホ-ツク海の形成" 月刊地球. 11. 284-291 (1989)
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[Publications] Itaru Koizumi: "Successional changes of Middle Miocene diatom assemblages in the Northwestern Pacific" Palaeogeography Palaeoclimatology Palaeoecology. 77. (1990)
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[Publications] Itaru Koizumi: "Early Miocene proto-Japan Sea-Part2"
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[Publications] Itaru Koizumi and Hitoshi Fukusawa: "Lithology and stratigraphy of the diatomaceous sediments in the Northeast Japan."
