1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01540666
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
進野 勇 九州大学, 教養部, 教授 (00038465)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 正雄 九州大学, 工学部, 助教授 (40038592)
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Keywords | ジルコン / 放射性元素 / ウラン / トリウム / 蛍光 / 放射化分析 |
Research Abstract |
1.ジルコンの熱中性子照射放射化分析 ジルコン中のウラン,サマリュウム,ユ-ロピュムを定量分析するため日本原子力研究所のJRRー4でこの分析を行った。標準溶液添加法を用いて,検量線を作り分析精度の検討も行った。その他,ジルコンは約40種の微量元素を含むため,放射化に伴うガンマ線の検出ピ-クが非常に多く,その同定が困難をきわめた。そのため,最新のラジオアイソト-プのデ-タ集から地球科学的にありうる核種のガンマ線エネルギ-などのデ-タベ-スの作成に取りかゝる必要性が生じた。この成果は来年度に発表できる。 2.ジルコン中でαー線を発生させ人工の蛍光中心の作成 既にジルコン中でαー崩壊に伴う蛍光中心の作成はCa,S,Bなどをド-プし,熱中性子を照射することによって,合成することに成功していた。しかし,これらの中心は時間とともに自然消滅する。これを安定化するため,Eu,Tbなどを添加して,ジルコン中心(n,α)反応を起させ,このタイプの蛍光中心を作り,その安定性を検討した。目下のところ,この蛍光中心は安定であり,今後新たな研究試料として利用できることが判明した。 3.ジルコンの結晶形態と不純物元素,温度との関係 ジルコン中に各種元素をド-プして,その形態に及ぼす影響を定量的に調べた。その結果は学会誌に発表した。ジルコンを各種溶液中で熱水合成実験を行った。主に,温度と溶液濃度の関係を調ベ,興味ある結果を得た。これについては学会で発表する予定である。さらに,高圧下でのジルコンの合成を行い,圧力の及ぼすジルコンの形態も検討すべく,実験の準備を進めている。
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Research Products
(1 results)