1989 Fiscal Year Annual Research Report
生体インピ-ダンスによる日本人の除脂肪組織量の測定
Project/Area Number |
01540671
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
服部 恒明 茨城大学, 教養部, 教授 (20015077)
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Keywords | 生体インピ-ダンス / 体組成 / 除脂肪組織量 / 日本人 |
Research Abstract |
体組成の定量化は栄養や健康状態を統括的に示す指標として近年益々重要着なりつつある。本研究は迅速、安全、非侵襲的かつ正確な体組成計測法として生体インピ-ダンス法を適用し、日本人の体組成評価法の確立をねらいとしている。研究対象は日本人青年(18-22歳)男子45人、女子65人であり肥満者や虚弱者を含まない健康者である。 生体インピ-ダンス測定のため携帯型測定器(生体インピ-ダンス計;電機計測KK)を開発した。インピ-ダンス値は仰臥位の被検者の右手背部および足背部に装着した電極を経て50kHz,800Aの電流を流すことによって求められる。 除脂肪組織量(LBM)は水中体重測定、肺残気量測定にもとずく体密度測定とSiriの式を適用することによって、求めた。LBMを目的変数、身長^2(Ht^2)、体重(Wt)およびインピ-ダンス値(Imp)を説明変数としてステップワイズ法により重回帰分析を行った結果、以下の回帰式を得た。 LBM=0.00075Ht^2-0.02066Imp+0.46634Wt+12.88230(男子) LBM=0.00119Ht^2-0.01354Imp+0.46299Wt+3.95457(女子) 男女の重相係数は0.882および0.901となった。これらの結果は、欧米人を対象としたSegalら(1985)の報告と近似している。生体インピ-ダンス法による体組成評価法はフィ-ルド調査や健康診断(スクリ-ニングテスト)としての有効性が確認された。今後、日本人の各年齢層にわたり、計測を実施し、より汎用性の高い体組成評価法の確立が望まれる。
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Research Products
(2 results)