1989 Fiscal Year Annual Research Report
衝撃波による微粒子の舞い上がり機構に関する基礎的研究
Project/Area Number |
01550129
|
Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
杉山 弘 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (70002938)
|
Keywords | 高速気流 / 混相流 / 固気二相流 / 微粒子-気体流れ / 衝撃波 / 微粒子の舞い上がり / 揚力 / 抗力 |
Research Abstract |
研究実施計画に沿って研究を行い、以下に述べるような成果を得た。 1.堆積粒子層と衝撃波の干渉の様子を高速度シュリ-レン写真(イメコンカメラを利用)で観察した。その結果、入射衝撃波は粒子層から発生する膨張波の影響を受けわん曲すること、粒子層前面で入射衝撃波の一部は反射することの詳細を明らかにした。 2.衝撃波によって誘起された流れによる微粒子の舞い上がり挙動の全体的様相を高速度シュリ-レン写真(ハイカムカメラを利用)で観察した。その結果、粒子層を衝撃波が通過してから約1ms後に粒子雲の境界は、主流の乱れにより波状になってくることを明らかにした。 3.微粒子の舞い上がり挙動に及ぼす衝撃波強さ、堆積粒子層の初期状態、堆積微粒子の種類(フライアッシュ、活性白土、ガラスビ-ズ)の影響を光学的に調べ、以下のことを明らかにした。(1)衝撃波マッハ数が大きい程、粒子雲は高く、かつ下流方向へ長く伸びる。(2)微粒子の舞い上がりの様相(粒子雲の形状)に及ぼす溝の深さ(初期堆積粒子層の深さ)の影響はない。(3)粒子雲の初期段階の形状は、フライアッシュと活性白土の場合には半楕円形状になるが、ガラスビ-ズの場合には棒状になる。(4)微粒子の直径ならびに密度が小さくなる程、微粒子は高く舞い上がるとともに、下流方向へ速く拡散する。(5)粒子雲の高さと長さの時間的変化は、代表長さとして初期の堆積微粒子層高さ、代表速度として入射衝撃波背後の気流の速度をとると、一つの曲線で表現できる。 4.以上述べた研究成果を、11.で示す研究論文で、公表した。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] Hiromu SUGIYAMA: "An Experimental Study on the Raising of Dust Particles by a Shock Wave-Induced Flow" Proc.of Int.Conference on Mechanics of Two-Phase Flows. 476-480 (1989)
-
[Publications] 杉山弘: "固体微粒子を含む高速気流" P-SC132極限流体工学に関する調査研究分科会研究成果報告書、日本機会学会. 73-80 (1989)
-
[Publications] 杉山弘: "衝撃波による微粒子の舞い上がり" 日本航空宇宙学会北部支部1990年講演会前刷集. 33-36 (1990)
-
[Publications] 杉山弘: "ノズル内の超高速微粒子-気体流れ" 第67期通常総会講演会講演論文集、日本機械学会. Vol.B. 206-208 (1990)
-
[Publications] 杉山弘: "衝撃波による微粒子の舞い上がり挙動に関する光学的研究" 日本熱流体工学会論文集. 5. (1-4) (1990)