1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01550133
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
富田 幸雄 東北大学, 流体科学研究所, 助手 (00006199)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高山 和喜 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (40006193)
島 章 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (30006168)
|
Keywords | 超高速液体流れ / 超空洞 / スプラッシュ / 衝撃波 / キャビテ-ション気泡 / 液滴 / 軽ガス銃 / 速度計測 |
Research Abstract |
既設の横型軽ガス銃における速度測定法を参考にして、本研究で使用する縦型軽ガス銃の弾丸速度計測システムが慎重に決定された。ここでは、水面直前の異る二点に設置されたレ-ザ光を物体が横切る際の光度変化をフォトダイオ-ドが捉え、その信号の時間差をカウンタ-で読み取って二点間距離で除して速度を求める、という原理によった。この方法を用いて、2gのプラスチック弾丸の発射速度と火薬の質量との関係を明らかにした。これらの基礎実験に基づいて、弾丸を1乃至2km/Secの入射速度で水面に打ち込んだ。まず現象の全体的挙動、特に弾丸突入後の自由表面の挙動に着目した。すなわち、イメコン超高速度カメラを用いたストリ-ク撮影により、自由表面の変形および閉鎖やスプラッシュなどの諸現象が観察され、これらが弾丸の突入速度に強く依存していることが、明らかとなった。表面閉鎖の後、弾丸背後の水中に形成される空洞およびキャビテ-ション気泡の挙動を観察した。微小気泡は空洞や隣接気泡の影響を強く受け、さらに弾丸の移動に伴い発生する衝撃波と干渉して複雑な運動を行うことが明らかとなった。このような複雑な現象を理解するための基礎研究として自由表面近傍での気泡の挙動に関する研究が行われた。その結果、気泡の運動に起因する自由表面の隆起と気泡の境界面からの反ぱつ作用が明らかとなり、このような状況下にある自由表面と気泡との間に狭まれた液体のある部分で動圧がゼロとなり、そこへ膨張波が作用することによって微細なキャビテ-ション気泡群の発生することが認められた。また、気泡群の相互作用に関する基礎研究として、2個の気泡の挙動が実験的に究明された。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 松村知治: "二段式軽ガス銃の作動特性について" 日本航空宇宙学会北部支部講演会講演概要集. 48-51 (1989)
-
[Publications] 富田幸雄: "ルビ-レ-ザの液中フォ-カスによる気泡の発生とその挙動観察" 日本学術会議キャビテ-ションに関するシンポジウム(第6回). 105-113 (1989)
-
[Publications] A.Shima: "The Growth and Collapse of Cavitation Bubbles Near Composite Surfaces" J.Fluid Mech.203. 199-214 (1989)
-
[Publications] Y.Tomita: "High-Speed Photographic Observations of Laser-Induced Cavitation Bubbles in Water" Acustica. 71. (1990)
-
[Publications] Y.Tomita: "Dynamic Behavior of Two-Laser-Induced Bubbles in Water" Appl.Phys.Lett.(1990)
-
[Publications] 富田幸雄: "自由表面近傍での気泡の成長と崩壊に関する研究(第1報:レ-ザ生成気泡の挙動観察と鏡像理論との比較)" 日本機械学会東北支部八戸地方講演会. (1990)