1989 Fiscal Year Annual Research Report
パッシブコントロ-ルによる斜流送風機の低流量特性改善
Project/Area Number |
01550154
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
金子 賢二 佐賀大学, 理工学部, 教授 (30039268)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 智弘 佐賀大学, 理工学部, 助手 (50039260)
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Keywords | 斜流送風機 / 送風機 / 特性改善 / 低流量特性 / タ-ボ機械 / パッシブコントロ-ル |
Research Abstract |
前置環状翼を設置する新しい方法で、パッシブなコントロ-ルにより斜流送風機の低流量域で問題となる不安定な圧力特性の安定化を目的として、下記の通り研究を行いほぼ目的を達することができた。 1.斜流送風機の設計・製作:準三次元設計法(子午面流れ計算に流線曲率法、翼間流れに二次元翼列資料を併用)により斜流送風機を設計・試作した。比速度は高比速度、1600(rpm,m^3/min,m)とした。 2.前置環状翼及びバイパス流路の設計・製作:前置環状翼断面としては背面形状が送風機の入口ノズル形状に適合するようにゲッチンゲン翼を用いた。送風機性能に影響が大きいと考えられる動翼先端と環状翼後縁の隙間を5〜40mm変えた設計を行った。 3.前置環状翼の効果を調べる実験:送風機特性試験により入口環状翼の効果を調べるとともに、5孔ピト-管による内部流動測定を行い、低流量域及び高流量域における動翼前後のフロウパタンを調べた。 4.本年度の研究のまとめ:高比速度斜流送風機の場合には、前置環状翼を用いるパッシブなコントロ-ルにより著しい性能改善が得られた。具体的には、低流量域における圧力特性の右上り不安定部分を完全になくすことが可能である。本装置による性能改善のメカニズムを流体力学的に検討した。最適形状としては、環状翼後縁と動翼先端前縁との最適な隙間は5mm(翼先端弦長に対する隙間比0.04)である。また、環状翼の設置は設計点及び高流量域の送風機性能に対し、なんら悪影響を及ぼさないことも確認された。
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Research Products
(1 results)