1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01550159
|
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
本阿弥 真治 東京理科大学, 工学部・機械工学科, 教授 (30089312)
|
Keywords | はく離 / 乱流せん断層 / 後方ステップ流れ / 振動流 / ストロ-ハル数 / レ-ザ流速計 |
Research Abstract |
平成元年度において以下に示す項目について研究を実施した。 1.後方ステップ上流に1500mmの助走流路を設け、十分に発達した乱流境界層を作り、後方ステップのステップ面を0.3mmの鉄板に置き換え、鉄板の裏側に設置した2つの電磁石に正弦波形を入力し、ステップ面を機械的に振動させる。はく離直後の壁面に垂直な乱れの速度は、角部を過ぎる流れのため速度零の拘束条件が緩和され、レイノルズ応力が急激に増大するので、はく離点壁近傍の乱れにある特定の周波数成分を人工的に付加させた場合について、代表長さをステップ高さ、そして代表速度を主流の速度とするマクロなストロ-ハル数を主パラメ-タとして選び、このパラメ-タを0.1-0.3に互って変化させた。その結果、ステップ下流2-3H(H:ステップ高さ)の初期増幅過程において乱流値分布に僅かの相違が認められたが、はく離泡の代表長さである再再付着距離に大きな差異は観察されなかった。これは、振動板の振幅が設計通り得られず、粘性底層のオ-ダ以下と非常に小さいためであり、今後、振幅を増大する対策を検討中である。 2.順逆流の流れの方向検知可能な周波数シフタモジュ-ル(平成元年度主要申請設備)は、本研究課題の様な逆流の存在する流れ場の計測にとって中枢をなす装置である。従って、既存のレ-ザ光学系に周波数シフタモジュ-ルを組み込み、光学系の調整を行い、併せて、デ-タ処理システムを変更した。本年度は、このような計測準備に大部分の時間を費やした。 以上、本年度は、見るべき研究成果が得られなかったが、今後、実験を進める上での障害は殆ど取り除かれた。
|