1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01550172
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
中山 顕 静岡大学, 工学部, 助教授 (60155877)
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Keywords | 熱移動 / 多孔質体 / 干渉計 / 数値解析 / 自然対流 / 複合材 |
Research Abstract |
多孔質層と流体層の界面近傍の流れおよび伝熱機構に関する研究の一還として本年度はマッハツェンダ干渉計を用い、等密度干渉じま法に基づき温度場の可視化実験を試みた。平板の両面にステンレス箔を張り通電加熱し、一方の加熱面をマッハツェンダによる可視化用、もう一方をCu-Co熱電導による表面温度の測定用とした。この加熱平板を上端を開放したようの中央に鉛直に設置し、容器の下半分の空間に多孔質材として高気孔率を有する市販のスポンジをつめた。等密度の干渉じまはそのまま等温線に対応するが、この様にして得られた可視化写真より、多孔質体内では対流が弱く、伝導が支配的となることが分かった。また界面近傍では温度勾配に急激な変化が生ずること、壁に沿って極めて薄い温度境界層が形成されること、さらには界面を通過できない流体が角部で循環渦を形成する結果、高温のスポットが出現することなどが判明した。以上の様にマッハツェンダ-による等密層干渉じま法は多孔質層と純流体層の界面近傍の温度場を可視化する上で極めて有効であることが分かった。 数値解析も一部既に行っている。ナビコスト-クスの式を多孔質体内にも通用できるよう一般化したVafan-Tienの式を採用し、圧力補正法による数値シミュレ-ションを試みた。なお多孔質層と純流体層の界面に物数値の不連続面が存在するが、この不連続性を考慮するべく新たにハイブリッド差分スキ-ムを提案した。実験条件下行った数値シミュレ-ション結果は、加熱面近傍で緩起された上昇法が上方に向い上壁そして側壁に沿い冷却され下降する様子、さらに下降し界面に達した〓体の一部が多孔質層内に侵入し残りが再循環する様子を明確にとらえている。以上の一連の成果は平成2年11月に開かれた東海熱流体講演会において発表した。
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