1989 Fiscal Year Annual Research Report
自動車用小形過給器を利用した強制給気形バルブレスパルスの燃焼器の性能
Project/Area Number |
01550173
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
大岩 紀生 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (00023341)
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Keywords | バルブレスパルス燃焼器 / 高タ-ンダウン比 / 自動車用小形過給器 / コ・ジェネレ-ションシステム |
Research Abstract |
初年度の研究では、試作バルブレスパルスの燃焼器に市販の自動車用小形過給器を接続して作動させ、パルス燃焼器の諸特性と過給器の性能を調べた。実験によれば、過給器の接続によって排気抵抗が増すため、用いた送風機では、容量不足のため広い燃料流量範囲にわたる実験ができなかったが、研究の第一段階としての目的は十分に達成された。得られた結果は、以下のように要約することができる。 (1)過給器への導入ガス温度が500〜1000℃の範囲で制御可能である。 (2)発振周波数は増加し、燃焼器内の圧力の全幅は減少する。 (3)2.9のタ-ンダウン比と3〜5dB(A)の騒音低減が得られた。 (4)4.5kWの熱入力で2.5kPa(3万rpm)の過給静圧と所要量の3倍の空気流量が得られた。 (5)過給空気を二次空気経路に接続・供給することにより、発振系の調整に起因する過濃側パルス限界の拡大と、過給効果による希薄側パルス限界の拡大が達成された。 なお、上記(1)〜(4)の結果は、平成元年12月開催の第27回燃焼シンポジウムにてすでに発表されている。 以上の初年度の研究成果によれば、試作バルブレスパルス燃焼器と供試過給器の適合性を増して供給器援用バルブレスパルス燃焼器を実現させるために必要な改良点として、(1)強制通風のための送風機容量の増大と、(2)燃焼ガス流量およびガス圧の増大が挙げられる。これらの改良点は、例えば、加圧バルブレスパルス燃焼を実現させることにより、同時に、しかも効率的に達成することができる。そこで研究の最終年度(平成2年度)には、加圧条件下におけるバルブレスパルス燃焼の実現を目指し、その特性の把握を試みる。
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