1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01550179
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
花田 邦彦 九州大学, 工学部, 助手 (30037874)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川野 英昭 九州大学, 工学部, 助手 (30037915)
村瀬 英一 九州大学, 工学部, 助教授 (60150504)
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Keywords | プラズマジェット点火 / 希薄混合気 / 乱流燃焼 / パルスジェット点火 / 非定常噴霧 |
Research Abstract |
昨年度に行った、非定常燃料噴霧のプラズマジェット点火による燃焼実験において、その点火の確率の低さを指摘したが、本年度は、パルスジェットによる点火を試みた。パルスジェット点火はプラズマジェットイグナイタと同様の形状をしたイグナイタのキャビテイにのみ、当量比1.5程度の過濃混合気を導入し、通常の点火回路による放電をキャビティ内で行わせることにより、オリフイスからジェットを噴出させて点火を行うものである。プラズマジェット点火の場合、プラズマ媒体が空気となるため、燃料が持っている化学エネルギ-を使用する事ができないために、点火能力が低かったと思われる。一方パルスジェット点火は、燃料が持っている化学エネルギ-を有効に利用するため、高い点火能力が期待できる。そこで本年度はパルスジェットによるメタンー空気の静止希薄混合気の燃焼実験を行い、通常の点火栓による燃焼状態と比較し、以下のことを明らかにした。 (1)パルスジェット点火による燃焼は、通常点火による燃焼に比べて燃焼期間全般にわたって燃焼の促進効果が得られ、特に燃焼後期における燃焼促進効果が顕著である。これは、オリフィスからのジェットの噴出による未熱混合気に対する乱れの誘起、及びオリフィスから噴出する乱流火炎によってもたらされたと考えられる。 (2)プラズマジェット点火と同様に、キャビテイの形状と容積、オリフィス寸法を変更することにより、燃焼をある程度制御できる。 (3)パルスジェット点火はプラズマジェット点火とは異なり、通常の点火エネルギ-(30mJ程度)のみを使用するため、電気スパ-クによる材料の損耗などの問題はない。ただし、キャビテイ内に燃焼を導入するためのシステム及び制御が必要となる。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] E.Murase: "Plasma Jet Ignition in Turbulent Lean Mixtures" SAE Transactions. 98. 183-193 (1990)
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[Publications] 小野 信輔: "プラズマジェットの拡がりと点火特性" 自動車技術会学術講演会前刷集. 902. 201-204 (1990)
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[Publications] 小野 信輔: "回転流れ場における予混合火炎の挙動" 九州大学工学集報. 63. 687-693 (1990)