ニュ-ラルネットに基づいた多重センサ情報の融合とロボット動作系の適応制御の研究

1989 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 01550199
• Research Institution: The University of Tokyo
• Principal Investigator: 稲葉 雅幸 東京大学, 工学部, 助教授 (50184726)
• Keywords: ニュ-ラルネット / ロボット / センサ- / 適応制御

Research Abstract

本年度の研究実施計画に従い、以下のような手順で主に実験環境の構築を行った。
1.ニュ-ラルネットの計算システムの構築
これまでUNIXワ-クステ-ションを用いてシュミレ-トしてきたものを最新のRISC型CPUを搭載したワ-クステ-ションに移植し、過去のソフトウェアを利用できる環境を作った。これにより、新しくマルチプロセッサ構成のニュ-ラルネットシミュレ-タの検証を行うことができる。
2.マルチプロセッサシステム用ニュ-ラルネットシミュレ-タの実現
ワ-クステ-ションではなく複数のプロセッサにより分散処理させることによって学習速度を上げられるシステムの開発を行った。プロセッサ間の通信にかかるオ-バヘッドを考慮し、多数の誤差逆伝搬型ニュ-ラルネットの構成法を各種実験した。
3.多重センタ情報収集系との接続
ワ-クステ-ションはこれまで各種センサ情報収集可能なネットワ-クを構成している。このネットワ-クにマルチプロセッサ型のニュ-ラルネットシミュレ-タを接続できるようにし、ワ-クステ-ションを経由して、センサ情報を収集できる環境を作り上げた。
以上の環境作りにかなりの時間を割いてきたが、マルチプロセッサ上のシミュレ-タのバブ取りもほぼ終了し、各種センサ情報を統合する学習実験の基盤ができた。この基盤の上で、従来からよく行われてる文字パタ-ンの認識学習などの実験も達成できている。現在は、来年度の統合実験用にセンサ収集系の整備をすすめている。

Research Products

• [Publications] Masayuki Inaba,Hirochika Inoue: "Vision-Based Robot Programming" Proc.of 5th International Symposium on Robotics Research. 5. 140-147 (1989)
• [Publications] Masayuki Inaba,Hirochika Inoue: "Robot Vision Server" Proc.of 20th International Symposium on Industrial Robots. 20. 195-202 (1989)
• [Publications] 稲葉雅幸: "ハンド・アイ" 計測自動制御学会学会誌. 3月号. (1990)
• [Publications] N.Sawasaki,M.Inaba,H.Inoue: "Tumbling Objects Using A Multi-Fingered Robot" Proc.of 20th International Symposium on Industrial Robots. 20. 609-616 (1989)
• [Publications] Y.Kuniyoshi,M.Inaba,H.Inoue: "Teaching by Showing:Generating Robot Programs by Visual Observation of Human Performance" Proc.of 20th International Symposium on Industrial Robots. 20. 119-126 (1989)
• [Publications] 松井俊浩,稲葉雅幸: "EusLisp対象指向に基づくLispの実現と幾何モデラへの応用" 情報処理学会記号処理研究会資料. 50-2. 1-8 (1989)