1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01550206
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
石田 幸男 名古屋大学, 工学部, 助教授 (10092991)
|
Keywords | 回転軸 / 非線形振動 / 危険速度通過 / 分数調波振動 / 能動的振動制御 |
Research Abstract |
本研究は、回転機械が各種の原因により非線形ばね特性をもったときに発生する危険速度を小振幅で安全に通過するため方法を研究する。特に非線形性による主共振点の共振曲線の形状変化に伴う過渡振動特性の変化、複数の振動モ-ドが発生する各種副共振点通過時の過渡振動特性の解明と通過時の最大振幅を小さくするための制御法の考案を行うものである。この目的のため、本年度は以下の研究内容を行った。(1)円形断面の弾性軸に1個の回転体をとりつけた実験装置を製作した。この装置の場合、非線形性は玉軸受のわずかなガタに起因している。軸の駆動のため誘導電動機を用いるが、それを任意の角加速度で変速させるために制御盤(可変周波数制御を行う)と操作盤を購入し、装置を組みたてた。(2)まずこの系で発生する各種の危険速度(主危険速度、1/2次分数調波振動、和差調波振動、など)について、回転速度が一定のときの定常振動の共振曲線を測定した。(3)次にいろいろな大きさの角加速度で危険速度を通過させ、角加速度、初期角速度、不つりあいの初期角位置などの条件が通過時の最大振幅に及ぼす影響について調べ明らかにした。(4)複数の振動成分の中から、その特性を調べたい成分を取りだすディジタル信号処理法について考察した。(5)今年度は主危険速度と1/3次分数調波振動に関して一応の成果をまとめることができた。(6)次年度は他の共振点について、今年度の研究内容を発展させるとともに、電磁石装置を購入して、能動的な通過時の最大振幅を小さくする方法を検討する計画である。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] 石田幸男,山本敏男,村上新: "非線形ばね特性をもつ回転軸系の危険速度通過時の振動(1/3次分数調波振動の共振点)" 日本機械学会論文集.
-
[Publications] 石田幸男,安田仁彦,村上新: "非線形ばね特性をもつ回転軸系の危険速度通過時の振動(漸近法とFFT法による検討)" 日本機械学会論文集.