1989 Fiscal Year Annual Research Report
外界と接触する対象物の多指ロボットハンドによる協調制御
Project/Area Number |
01550207
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉川 恒夫 京都大学, 工学部, 教授 (60026177)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永井 清 立命館大学, 理工学部, 助手 (40198289)
横小路 泰義 京都大学, 工学部, 助手 (30202394)
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Keywords | ロボットハンド / 協調制御 / 力制御 / ハイブリッド制御 |
Research Abstract |
ロボットア-ムの将来の応用を考える時、人間の手と同じように巧妙な作業の行える多指ロボットハンドの開発が必要不可欠である。しかも組立て、スイッチの操作、ドアの開閉などの身近な作業を考えればわかるように、ハンドは対象物を運搬するだけでなく、対象物が他の物体と種々の接触(ないし拘束)状態にある時に、接触(拘束)個所に生じる力をも適切に制御できなければならない。この点を考慮して本研究ではロボットハンドの複数本の指が協調して把持対象物が外界と接触状態にある場合の相対的運動と接触力を同時に制御するためのアルゴリズムの確立と、その実験による検討を行うことを目的としている。本年度の研究計画は、「制御アルゴリズムの確立」と「3本指ハンドの製作」である。 1.「制御アルゴリズムの確立」については、我々がすでに提案している動的制御の考え方を拡張して動的協調ハイブリッド制御の概念を提案し、そのアルゴリズムを確立した。このアルゴリズムは、対象物の運動軌道、ハンドが対象物に加える内力、および対象物と他の物体間の拘束力の3つを同時に目標値に一致させるように制御するものである。この結果は本年5月米国で開かれるIEEEのロボット工学およびオ-トメ-ションの国際会議で発表予定である。 2.「3本指ハンドの製作」については全長が約26cmで、3自由度をもつ直列駆動形の指をもつハンドの機構部を完成した。指先に取付け予定の小型3軸力センサはその設計を行っているところである。 今後は力センサの作成を急ぐとともに、ハンド制御装置を作成し、上記の3本指ハンドを用いた、動的協調ハイブリッド制御アルゴリズムを実験的に検討する予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 吉川恒夫,鄭心知: "拘束運動下にある対象物の複数台ロボットによる協調ハイブリッド制御" 日本ロボット学会第7回学術講演会予稿集. 2. 833-836 (1989)
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[Publications] T.Yoshikawa,X.Z.Zheng: "Coordinated Dynamic Hybrid Position/Force Control for Multiple Robot Manipulators Handling One Constrained Object" Proceedings of 1990 IEEE Int.Conf.on Robotics and Automation. (1990)