1990 Fiscal Year Annual Research Report
対向タ-ゲット式プレ-ナマグネトロンスパッタリング法による薄膜作製装置の開発
Project/Area Number |
01550249
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
富永 喜久雄 徳島大学, 工学部, 助教授 (10035660)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新谷 義広 徳島大学, 工業短期大学部, 教授 (40035613)
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Keywords | 対向タ-ゲット式スパッタリング法 / プレ-ナマグネトロンスパッタリング / 酸化亜鉛薄膜 / 窒化アルミニウム薄膜 / 透明導電膜 |
Research Abstract |
(1)斜め対向タ-ゲット式プレ-ナマグネトロンスパッタ法の装置を完成させた.その後,その放電特性を測定した結果,タ-ゲットの傾角が小さい(15度)時は完全に平行な場合と放電限界ガス圧はほとんど同じである.低ガス圧でも電子の閉じ込める効果があることが分かった. (2)圧電材料としての酸化亜鉛膜の作製結果;亜鉛タ-ゲットを酸素ガス雰囲気中で10^<-1>トルから10^<-4>トルと広い範囲の酸素ガス圧に対して得られた膜の結晶性を評価したところ,1-2×10^<-3>トルで最も良質の膜が得られた.これはスパッタ粒子の持つエネルギ-をうまく利用でき,かつ,酸素原子等の膜衝撃による劣化を無くしているためであるという結論が得た. (3)透明電極膜の作製結果;導電性酸化亜鉛セラミックタ-ゲットをアルゴン中でスパッタすることにより酸素空孔をドナ-とする透明導電膜を作製した.10^<-2>-10^<-3>トルの範囲で行った結果,低ガス圧で作製した膜ほどキャリヤ電子密度は増すが,電子移動度は低下する.低ガス圧でも膜の結晶性は圧電膜ほど良質ではない.これはスパッタ膜成長において結晶性を向上するために酸素,亜鉛の化学量論比が重要であることを示している.電子移動度を大きくして低抵抗透明導電膜作製には酸素空孔以外の不純物ド-プが必要である. (4)窒化アルミニウム膜作製結果;アルミニウムタ-ゲットを窒素ガス雰囲気でスパッタした時,10-4トル台のガス圧で膜のC軸配向性の低下や膜の着色,膜剥離がみられるが,これはアルミニウムが不足することによる膜中の欠陥の増大によるものであることを光透過率,組成分析により示した.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Kikuo Tominaga: "Preparation of AlN films by planar magnetron sputtering system with facing two target" Vacuum. 41. 1154-1156 (1990)
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[Publications] Kikuo Tominaga: "Reactive planar magnetron sputtering system with obliquely facing targets of Zn" Jpn.J.Appl.Phys.(Proc.8th Meeting on Ferroelectric Materials and Their Application,Kyoto).