1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01550256
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
長岡 伸一 愛媛大学, 理学部, 助教授 (30164403)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小谷野 猪之助 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助教授 (80016089)
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Keywords | 光化学気相蒸着 / 真空紫外光 / 内殻 / 光イオン化 / 解離 / 有機金属 |
Research Abstract |
真空紫外光を用いて有機金属化合物の金属の内殻電子を励起すると、金属イオンが選択的に極めて効率よく生成する。本研究ではこのような選択的かつ高効率な金属イオン生成の最適条件を求め、真空紫外光を用いて半導体製造プロセスにおける効率の高い化学気相蒸着(CVD)の方法を開発することを目的とする。さらに生成した金属イオンを基板のモデルとなる分子と衝突させ蒸着のモデルの研究を行う。報告者は昨年度以前既に四メチル鉛などのd内殻準位からの光イオン化によって起こる解離過程を研究し、興味ある予備的知見を得ている。本年度は次のような研究を行った。 1.本研究を行うためには、高強度高収束性の単色真空紫外光源が必要であり、それには分光器に光を導く前置光学系が重要である。そのために新たに非ガウス光学に基づく収差補正型の高反射ミラ-システムを設計製作した。新たに製作した高反射ミラ-システムは従来のものに比べて飛躍的に光強度が増大し、研究効率が著しく向上した。 2.三メチルアムミニウムなど一部の有機金属分子の気体の内殻電子を励起し、光イオン化効率曲線を用いて、金属イオンが選択的に生成する際の光エネルギ-やイオン引き出し電圧などの最適条件を求めた。アルミニウム金属の2P内殻付近においてアルミニウムを含むイオン対の生成が増大することが見い出された。同様の傾向のトリメチルガリウムにおいてガリウム金属の3P内殻励起の際にも現れる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Shin-ichi Nagaoka: "Investigation of Fragmentation Processes Following 3d Core Photoexcitation of Trimethylgallium in the Vapor Phase" Review of Scientific Instruments. 60. 2201-2204 (1989)
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[Publications] Kiyoshi Ueda: "Ionic Fragmentation Following the Photoionization of Sn(CH_3)_4 in the 60-260 eV Region" Chemical Physics Letters.
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[Publications] Shin-ichi Nagaoka: "Dissociative Double Ionization Following Valence and Al:2p Core Level Photoexcitation of Al(CH_3)_3" Physica Scripta,in press.
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[Publications] Kiyoshi Ueda: "Ionic Fragmentation Following Core-Level Photoionization of Sn(CH_3)_4 by Soft X-Rays" Physica Scripta.
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[Publications] Shin-ichi Nagaoka: "Ionic Fragmentation Processes in Organometallic Molecules of Group II-V Elements following(n-1)d Core Photoionization" Journal of Physical Chemistry,in press.
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[Publications] Kiyoshi Ueda: "Ionic Fragmentation following the 3p and 3s Core Excitation of Ga(CH_3)_3 by Soft X-Rays" Chemical Physics Letters.