1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01550260
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
大竹 孝平 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (30203813)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荻原 春生 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (30185532)
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Keywords | 三次元凸形状 / ガウス像 / ガウス曲率 / 支持関数 / 球面調和関数 / 球面フ-リエ変換 / 形状のスペクトル / 標本化定理 |
Research Abstract |
三次元形状の高能率符号化においては、形状の能率的な標本化法を確立することがまず重要になる。本年度はこの問題を解決するため形状の表示法、標本化法、標本点の選定法に関し凸形状を対象にして以下の研究を行なった。 1.従来の形状を点の集合と考えた表示でなく、接平面の集合の作る包絡面と考えた接平面球座標表示を導入し、凸形状を単位球面の上の支持関数(原点から形状の接平面までの距離を表す)で表示できることを明らかにした。当初想定した表示法より能率がよく、これにより形状の標本化は支持関数の標本化の問題に帰着できた。 2.球面上の支持関数を、完備な直交関数系である球面調和関数系を基底として展開し、その展開係数を形状のスペクトルとして定義し、形状の帯域という量を導入した。これは平行移動、回転等三次元空間内の形状の位置関係によらない形状固有の性質であることを示した。従来報告されている極座標表示を用いた場合にはこの性質は得られない。 3.この帯域は形状の複雑さを表し、帯域がNに制限されている形状では、球面上にとった(N+1)^2個の独立な標本点での支持関数の標本値から元の形状が一意に再生できるという形状の標本化定理を示した。 4.球面上の標本点は独立でもそのとり方が不適切のとき、僅かな標本値の誤差が大きな再生形状歪を生じる。この歪を最小にするには球面上で一様に標本点を分布させる必要があり、これは形状の上ではガウス曲率に比例した密度で標本点をとることに対応することが分かった。球面上の一様分布点は解析的に求まらないため、逐次的に求めるアルゴリズムを考えパソココンによるシミュレ-ションで求めることができた。 今後の計画としては、上記の標本化法による標本値間の相関特性を明確にし、それを利用した符号化法、内挿法について研究を進める。
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Research Products
(1 results)