1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01550260
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
大竹 孝平 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (30203813)
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Keywords | 三次元凸形状 / 接平面極座標表示 / ガウス曲率 / 支持関数 / 球面調和関数 / 球面フ-リエ変換 / 標本化定理 / 変換符号化 |
Research Abstract |
前年度得られた形状の能率的な接平面極座標表示および単位球面上に一様に標本点をとる最適標本化法を基にして,本年度は標本値から形状を復元する内挿法,標本値の統計的特性の追求とその特性に適合した量子化法・符号化法の研究を主に行い以下の結果が得られた. 1.一般の凸形状において周波数帯域をNに制限したとき,帯域外電力が1/N^<2Jー1>(J:支持関数の偏微分係数が有界である偏微分の次数で形状の滑らかさを表す)のオ-ダでNと共に減少することを理論的に示し,帯域制限されていない形状でも標本点数を増加することにより再生形状の歪を任意に減少できることを明らかにした. 2.楕円体を例にして,その接平面極座標表示に基づく支持関数の標本値を球面低域フィルタで内挿して形状再生のシミュレ-ションを行った.この結果,本方法は従来の極座標表示法に比較して,形状の電力スペクトルが狭小化され極めて少ない標本点数で形状を能率的に再生できること,直流分を補正することにより凸性を保存できること,また,再生形状の歪が形状の平行移動,回転に依存しないこと等が確認できた. 3.支持関数の自己相関特性を導出し,最適標本化を行っても標本値間にまだ相関が残ることが分かった.一方,形状のスペクトル成分間にも相関特性を定義でき,この特性は無相関となることを得た.このため,符号化は直接標本値に対して行うのでなく,形状のスペクトルに変換して周波数領域で行う変換符号化が能率的であることが明らかになった. 4.形状のスペクトルは周波数nにおいて2n+1個の成分を持つ.これをgainとshapeベクトルで表すと,gainは形状固有の特性を示し,shapeベクトルは形状の回転に依存して多次元の単位球面上を一様に移動する.このため,gainーshapeベクトル量子化により形状を能率的に符号化できることが分かった.今後,この研究を発展させる計画である.
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Research Products
(1 results)